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KDDI、大規模障害について説明&謝罪 対象ユーザーに700円割引

2013年06月10日 22時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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au版iPhoneのLTEカバー率について
ついに細かな数値が開示される

 障害とは直接関係しないが、総務省/消費者庁から問題を指摘されたiPhoneのカバー率の問題について、田中社長から説明が行なわれた。

 あえて、今回説明がなされたのは、一部メディアにおいて誤解を招きやすい内容の報道が見られたことが原因と考えられる(同時にKDDI側の情報提供にも問題があったと言える)。

 auの4G LTE対応Androidスマートフォンでは、800MHz帯/1.5GHz帯のLTEネットワークが利用できる(夏モデルからは後述する2.1GHz帯にも対応)。このうち800MHz帯については、97%という高い実人口カバー率を誇るほか、大半のエリアが下り最大75Mbpsの速度に対応している。

ASCII.jpでも何度も解説しているが、AndroidやiPhoneで使える周波数やエリアが異なるのを一般ユーザーが理解するのは難しい。だからこそ詳しくわかりやすく伝える努力が必要だったと言える

 これに対し、au版のiPhone 5やiPad miniなどでは2.1GHz帯のLTEしか利用できない。同社の2.1GHz帯のLTEは、800MHz帯のLTEと比べると実人口カバー率で劣り、下り最大75Mbpsに対応する基地局も限定的となる(多くが下り最大37.5Mbps止まり)。この違いがしっかり区別されず、iPhoneでもAndroidスマホと同様のエリア/速度が利用できるかのような表現が、ウェブやパンフレットなどに用いられたことが問題とされたわけである。

 一方、この件について、auからのお詫びの文章では、下り最大75Mbps対応エリアの実人口カバー率(14%)という数値だけが発表され、下り最大37.5Mbps対応エリアの数値が公開されなかった。この結果、au版iPhoneではLTEのカバー率が14%しかないという受け取られ方をしかねない記事が多数見られた。

iPhone 5で利用できるLTEのカバー率があらためて公開された

 今回の発表会では、この2.1GHz帯での下り最大37.5Mbps対応エリアの数値も初めて公表され、現時点で71%、2013年度末で80%を目指すとしている。

ユーザーへの情報提供についても
改善を約束

 一連のKDDIの対応では、音声通話にも障害が発生していることの報告が遅れたり、また上述のエリアの数値についても、しっかりと説明が行なわれず、メディア/ユーザーを含めて、振り回された感がある。

 こうしたコミュニケーションについては、「硬直した部分があった」(田中社長)と認める。そして、田中社長が本部長を務める「LTE基盤強化対策本部」の中に、「お客様満足度向上WG」と名づけられたワーキンググループを設置し、迅速に情報を提供できる体制作りを目指すとしている。


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