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”エリア”を軸にしたアプリ「GO近所」とは

チラシはもう古い? タダでカンタンに広告を打つ方法

2013年03月29日 12時00分更新

文● 西牧裕太/ASCII.jp編集部

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マス広告にはできないエリア、時間指定の情報提供

 GO近所に情報を配信する側としての大きなメリットは、情報を配信する場所と時間が指定できることだ。

 例えばパン屋を営んでいる人は、朝の通勤時間帯に合わせ焼き立てのパンを売るために、早朝地元の駅付近にいる人に向けて情報を配信できる。それを見つけたユーザーは、焼き立てのパンを目当てにちょっと寄り道、なんてことも考えられるだろう。

 夕方頃になると、今度は主婦や仕事帰りの人をターゲットにしたいだろう。仕事帰りの人には駅前に情報を配信し、主婦に向けてはスーパーマーケット付近に情報を配信ということもできる。

 ターゲットの生活時間、エリアは大きく異なる。それに合わせて、情報を配信できるのは、情報提供側にとってかなりの魅力となり得る。同じことを例えばマス広告でやろうとしても、なかなか時間、場所を指定するのは難しい。そもそもマス広告は地域のちょっとした情報を流すには向いていない、という意見もあるだろう。

 地域情報を提供するツールとしては、フライヤーやチラシもあるが、それだと手に取ってもらえる可能性が低い。SNSだとちょっとした情報を流す、拡散することは適しているが、地域を限定することは難しい。

 そう判断していったときに、ちょっとしたことだけど知ってもらいたい情報を載せる場として、GO近所は最適な情報発信ツールとなる。

写真のように、同じ店舗でもターゲットごとに提供する情報が変えられるのは、GO近所の大きな魅力だ。

登録カンタン、料金も親切でサービスを利用しやすい

 始めるためのハードルが低いのもウリのひとつ。GO近所のウェブサイトからユーザー登録のための必要事項を入力。登録完了後、ログインして各項目に入力すれば、情報を配信できるようになる。

 利用価格もかなり安い。1日1回50通は無料で配信でき、それ以降、配信数が増えると有料で、1通あたり約2.5円だ。配信は50通単位で扱うので、エリアや時間ごとに違う情報を配信したい場合はその時点で有料ということになる。

 仮に1000通配信するとしても税込で2625円。この価格であれば試してみる価値はある。情報は、指定した配信終了日時になるか、配信した数だけユーザーに見られたらアプリ上から消えるようになっている。

 GO近所はARカメラを起動する機能も付いているので、エアタグをアプリ上に表示することも可能だ(エアタグを利用するのは有料)。

エアタグなら、現在地からどのくらいの位置に情報源となるお店があるか把握しやすい

 お店や企業としてではなく、個人として情報発信ができる仕組みもある。こちらもGO近所のウェブサイトで「GO近所特派員」として登録するだけ。住んでいる地域にあるおいしいお店、おススメのスポットを投稿することで、手軽に地元紹介ができるので楽しめる。

個人で投稿する場合は、GO近所のウェブサイトからメールでテキストと写真1点を送る。「GO近所編集部」がその投稿を確認し、チェックが通るとアプリ上で表示される。自分のおススメ情報がカンタンに紹介できるのは結構嬉しいものがある

ユーザー数、情報数は今後に期待

中野区付近でアプリを開くとタグがたくさんある。近くに立ち寄った際はぜひ活用してみたい

 2011年12月にリリースされたGO近所は、1年で14万ダウンロードを達成した。使っているユーザーの多くは名古屋に住んでいるので、アプリに表示される情報も今のところ名古屋が多い。そのため、東京やその他の地域は、配信されている情報が少なく、ユーザー数も若干少ないようだ。

 ただ、秋葉原付近では徐々に表示される情報が増え始めている。3月末からは中野区が、区の宣伝ツールとして、アプリに情報を載せ始めた。これを機に全国での展開を期待したいところ。

 住んでいる地域を盛り上げたい、紹介したい、そんな地元企業や個人にとっては、最適な情報発信ツールだ。そして、地域の情報が溜まっていくことで、「地域を知るにはGO近所から」と考えるユーザーも増えていくのではないだろうか。



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