モバイルノートとしては十分すぎるベンチマーク結果
続いて、「VAIO Sシリーズ13P」のベンチマーク結果を紹介しよう。テストに利用した試用機のスペックは以下の通り。パーツの組み合わせによって結果は異なるので、参考程度に考えていただきたい。
試用機のおもなスペック | |
---|---|
CPU | Intel Core i7-3520M(2.9GHz) |
メインメモリ | 12GB(最大12GB) |
グラフィックス機能 | Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵)+ NVIDIA GeForce GT 640M LE(1GB) |
ストレージ | SSD RAID 0 256GB |
OS | Windows 8 Pro(64bit) |
まずはWindows8の快適さを表わす「Windows エクスペリエンス インデックス」の結果から。グラフィックスが「5.6」と標準的なスコアだが、これはCPU内蔵のIntel HD Graphics 4000が利用されているため。デスクトップの描画性能と考えれば十分なスコアだ。それ以外のスコアは軒並み高く、Windows 8を快適に使えることがわかる。特に注目すべきは「8.3」と抜群に高い「プライマリ ハードディスク」の値だ。さすが第3世代SSDのRAID 0構成である。
マシンの総合的な性能を測る「PCMark 7」では、総合スコアが「5348」という結果に。モバイルノートでありながら据え置きのハイエンドノートやデスクトップの性能に迫るスコアだ。「PCMark Vantage」はWindows8に正式対応していないため一部のスコアが計測不能となっているが、「HDD Score」が抜群に高いことがわかる。
「モンスターハンターフロンティアオンラインベンチマークソフト第3弾【大討伐】」では、解像度を1280×720ドットに設定してベンチマークを行なったところ、「2407」という結果だった。問題なく遊べるレベルではあるが、高解像度でプレーするにはちょっと厳しいかもしれない。
バッテリー駆動時間のベンチマークでは、SPEEDモードからSTAMINAモードに切り替えた上で、環境光センサーによる自動輝度調整を無効化。さらに液晶ディスプレーの明るさを半分の「50」程度に設定し、ウィンドウズの電源プランを「省電力」に設定している。無線LANを有効にした状態で60秒ごとのWebアクセス、10秒ごとのキー入力を有効にして駆動時間を計測したところ、「VAIO Sシリーズ13P」は4時間32分でバッテリー残量が残り5%となり電源がオフとなった。
カタログ値では約7.5~9時間駆動とされていただけに、この結果は少し短すぎるように感じる。試用機であることやバッテリーに何らかの問題がある可能性も考えられるため、参考程度に考えていただきたい。
電源ボタンを押してからスタートメニューが表示されるまでの時間を計測したところ、結果は8秒とかなりの爆速だ。スリープ状態からの復帰も2.8秒とほぼ一瞬。さすが高速なSSDを搭載していることはある。
モバイル向けでも妥協しないプレミアムなノート
今回「VAIO Sシリーズ13P」を試用して感じたのは、モバイル向けノートしての充実度の高さだ。高いデザイン性とモバイル性能、そして堅牢性を確保しつつ、実用的なスペックを兼ね備えている。スペック的にいまいちなモバイルノートが多い中、これだけの性能であれば外出先でもストレスなく利用できるだろう。メインマシンとしても十分活躍することは間違いない。あらゆる状況でユーザーのさまざまなニーズに応えることができる、お勧めのモデルである。