既報のとおり、ソニーからAndroidウォークマンの新モデル「ウォークマン F800」シリーズが発表された。10月20日発売だが、その評価機が編集部に届いたのでレポートする。
Z1000よりソフトウェア面では優位
Android OSを最初に搭載したウォークマン最高峰モデル「ウォークマン Z1000」の下のモデルに当たるF800シリーズ。ウォークマン Z1000の現在の実売価格は内蔵メモリー16GBのモデルで2万8000円前後。対してF800は約2万円と低価格である。
Z1000と比較して画面が小さい(4.3型→3.5型)、HDMI出力がないなどハードウェア面でのスペックダウンは見られるが、ソフトウェア面はむしろF800のほうが優れている。Z1000シリーズはAndroid 2.3なのに対してF800シリーズは最新のAndroid 4.0を搭載しており、加えて可逆圧縮式音楽ファイルフォーマットの「FLAC」再生にも対応している。
Z1000シリーズもソフトウェアアップデートによりF800同等になるが、その時期は“年内”ということで少し先かもしれない。
非Androidウォークマン「A860」と比較してみる
本体サイズは幅56.8×奥行き8.9×高さ114.5mm、重量は約100g。Z1000よりは小さく軽いが、従来モデルの「ウォークマン A860」シリーズ(幅51.8×奥行き9.3×高さ96.9mm、重量77g)よりは大きく、重くなる。
A860シリーズはAndroid OSこそ搭載しないが、2.8型のタッチパネルディスプレーを搭載し、デジタルアンプにZ1000やF800と同じ「S-Master MX」を採用。無線LANは搭載しないがBluetoothを内蔵しており、実売価格も1万8000円前後とF800に一番近いモデルだ(ちなみにAシリーズはウォークマン製品ページのラインナップから外れており、Fシリーズ発売で生産終了になる可能性が高い)。
単純に携帯オーディオプレーヤーとして考えるなら、Z1000やF800よりはサイズが小さいA860のほうが魅力的という人もいるだろう。だが、F800はA860に対して、音楽を楽しむための“強み”をいくつか持っている。