荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第256回

COOLPIX S9300の「ペットモード」でラクラク猫撮り!?

草の緑がきれいな梅雨の公園で
ペットモードを試す

　では、ほかの猫を求めて移動。

　6月といえば梅雨時で、そこら中で草がぐんぐん伸び、木々の葉は茂り、じめっとしていて、特にその公園は自然に近い環境でいつ行っても日陰が多いところだったりするので、昼間でも暗いというコンパクトデジカメにはかなり苛酷な環境だったので不安があったんだけれども、最近のコンデジは頑張ってくれます。

450mm相当の望遠で顔のドアップを狙ってみた。正面からの顔は確実に検出してくれる。ピントもしっかり合っててキリッ（2012年6月 ニコン COOLPIX S9300）

　450mm相当の超望遠で顔のアップを狙ってみたら、見事猫顔検出して自動的に撮ってくれた上に、ISO感度は上がっているんだけど写りもシャープ。

　その代わり、暗い分シャッタースピードが遅めなので、そこは猫が不用意に動かないことを期待して撮るべし。

草むらに隠れていた猫を遠くから。顔がキリッとしててカッコいい猫でした。梅雨時ならではの緑もきれい（2012年6月 ニコン COOLPIX S9300）

　どのくらいうっそうとしているのかというと、このくらいである。猫的には隠れるところが多くてありがたいんだけど、人間的にはすでに蚊がたくさんいてたくさん食われて大変なくらい。梅雨時は草も元気です。

広角側は25mm相当。ちょっと斜めから撮ると遠近感が出ていい感じ。猫目線がきてないけどこれは、猫がレンズじゃなくて私の顔を見てるから（2012年6月 ニコン COOLPIX S9300）

　ぐっと近寄って広角で遠近感を生かして撮るのも楽しい。背景の森がうっそうとしている感じがわかるかと思う。

　ちなみに、こういう環境では背景にピントが抜けやすいので注意しましょう。顔を検出してくれるカメラだと顔にピントを合わせてくれる（はず）ので安心。

最後はテーブルの上で気持ちよく寝てる猫。無防備すぎ。上から見るともうかなり立派なボディーをお持ちでありました（2012年6月 ニコン COOLPIX S9300）

　公園のテーブルの上でぐでーーーと寝てる猫も。地域猫として近所の人に世話されているらしく、人が来てもまったく動じず。常連さんらしい方々にいじられつつもお昼寝。この写真だとわかんないけど巨大な猫でありました。

　さすがにこれは顔検出しなかったので、手でピントを合わせて撮影。いっぱい撫でてきました。

　ちなみに今回の写真はすべて、自動シャッターものも自分でシャッターを押したものもあるけど、「ペットモード」で撮影してみました。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/