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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第119回

Getting Things Doneで仕事をスピードアップする技

2012年06月19日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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 日々大量の仕事を抱えているビジネスパーソンなら、ToDoの管理は重要だ。ベテランなら自分なりの方式を練り上げていることだろうが、新社会人だと四苦八苦しているのでは。そこで、今回はToDoを効率的に管理・実行する技を紹介しよう。

「GTD」でToDoをスマートに管理する

 学生時代はすべて記憶して処理できていたのだが、最近物忘れが激しいと悩んでいる人。仕事量が入社時よりも増えて、追いつかなくなった人。カレンダーに締切日は書いているが、うまく仕事が進められないという人。「ToDo」って何? という人。そんな人には、GTDという手法をお勧めしたい。GTDは「Getting Things Done」の略で、ToDoをすべて書き出し、仕事に取りかかったら余計なことを考えずに上から処理していくのが基本ルールの手法だ。常にイレギュラーな用事が発生するビジネスではスケジュール通りに進まない時のほうが多いので、GTDで処理手順をシンプルにするのが狙い。GTDを実践することで、ミスを減らし、気分が楽になり、全体の作業効率もアップできるのだ。

 GTDは紙で行なってもいいのだが、大量のToDoを毎日処理するなら、やはりデジタルが便利。ToDoの数が多くなっても、余裕で管理できるうえ、修正がラクなのも大きなメリットだ。また、複数のプラットフォームでクライアントソフトを提供しているサービスなら、デバイスを問わずに利用できる。オフィスではPCで管理し、外出先ではスマートフォンでチェックすればいい。自分のデバイスが使えない場合でも、ネットカフェなどのPCを使い、ブラウザーでアクセスすることも可能だ。

 ToDo管理サービスでは「Remember The Milk」や「Toodledo」などが定番だが、今回は「Wunderlist」を取り上げることにする。

「Wunderlist」でToDoを管理! クライアントはWindows、MacOS、iPhone、iPad、Android版が無料で公開されている

「Wunderlist」でToDoを管理する

 「Wunderlist」はPC、Mac、スマートフォンのクライアントを無料で提供しているToDo管理サービスだ。クラウドを経由してデータを同期するのも、無料で行なえる。コストがかからないというメリットも大きいのだが、使い勝手に優れているのがお勧めしたい理由だ。

クライアントソフトをインストール。初回起動時に、アカウントを作成する

 PCにクライアントソフトをインストールしたら、アカウントを作成する。ログインするとToDoの管理画面が開き、すぐに利用できる。まずは、リストを作成してみよう。右下の「リストを追加」をクリックすると、新しいリストが追加されるのでリスト名を入力する。このとき、日本語入力の決定時にEnterキーを使うとリスト名の入力が終わってしまう。これでは面倒なので、「設定」メニューから「タスク/リスト作成ホットキー」を開き、「Ctrl+リターン」にチェックしよう。これで、日本語入力時のEnterキーでは入力モードが解除されなくなる。その代わりに、決定時にはCtrl+Enterキーを押す必要がある。とはいえ、Twitterクライアントなどほかのソフトでは、日本語入力時のEnterキーはスルーして、もう1度押したときに決定する処理は普通に搭載されている。英語入力にはない動作とはいえ、早めの改善を期待したいところだ。

リストを作成するには「リストを追加」ボタンをクリック

リスト名を入力する

「タスク/リスト作成ホットキー」の設定画面で「Ctrl+リターン」にチェックする

 リストが作成できたら、「タスクをここに追加」をクリックする。入力モードになったら、タスク名を入力。Ctrl+Enterキーを押せばToDoの登録作業が完了する。ToDoを処理したら、左側のチェックボックスをクリックすればいい。これが、ToDo処理の基本だ。

 次に、ToDoの締め切りを設定してみる。時計のアイコンをクリックするとカレンダーが開くので、締め切り日を選択する。すると、日付が入り、ToDoの入力モードになる。後は通常通りにタスク名を入力すれば、日付付きのToDoが登録され。画面下の「今日」「明日」「次の7日間」ボタンで切り替えて表示できる。

タスクを入力する

ボックスにチェックを入れる

タスクが完了した

カレンダーから締切日をクリックする

締切日を設定したToDoを登録できた

 以上が、ToDo管理の基本技。キモは、すべてのToDoは発生した段階で「Wunderlist」に登録すること。後で登録すればいいやと思った時点で、ぐだぐだになるのは目に見えているので、ToDoの追加を癖にしてしまおう。ただし、3~5分で処理できるToDoは、その場で処理してしまった方がいい。ToDoに追加していたずらに項目数を増やす方が非効率だからだ。

 ToDoをすべて書き出すと、自分がやるべきことを記憶で整理する必要がなく、別のことにパワーを向けられるようになる。作業中も、ほかに何かやらなければといった焦りから解放され、より集中できる。やることが山積みの人はぜひチャレンジしてほしい。

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