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売り場で迷わない! スマホ周辺機器の選び方 第1回

じっくり考えてみるタイプ別スマホバッテリー選び

2012年05月07日 12時00分更新

文● 行正和義

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外付けタイプのモバイルバッテリーは
とにかく種類が豊富

ソニーの「CP-A2L」(実売価格3700円前後)は、充電用の電源プラグ部(上部)を外せるので、持ち歩く時はコンパクトになる

 外付けタイプのバッテリーはAndroidスマホの場合はmicroUSB端子にほぼ統一され、選択のポイントは必要とする電池容量がメインとなる。ここで気にしたいのは電池交換式かどうかだ。

 電池交換タイプの利点は単三電池を複数持てばいくらでも容量を増やせる。いざとなったらアルカリ乾電池をコンビニで購入することで(店にもよるが最近では充電済みの電池を置いているところも)緊急時に対応できるのは心強い。

 とはいっても、リチウムイオン系充電池に比べてNi-MH充電池のエネルギー密度は低いこともあり、単三充電池2本で充電できるのはスマホ半分程度と考えておきたい。スマホの駆動時間を倍くらいにしたいのであれば、スペアの単三充電池が2組以上必要なので、電池交換できないリチウムイオン系バッテリーパックよりもサイズや重量的に不利になってしまう。

 また、単三充電池用の充電器で同時に充電できるのは通常2~4本まで。毎日5本以上を使いまわす場合、充電器をもう1つ用意しないと、寝ている間に充電するという使い方がしづらい。

モトローラのモバイルバッテリー「P793」は1390mAhと容量は少ないが、薄さ10mmのボディーに60gという軽さが魅力

モトローラのモバイルバッテリー「P793」(実売価格3800円前後)は1390mAhと容量は少ないが、薄さ10mmのボディーに60gという軽さが魅力

パナソニックが6月28日に発売予定の「QE-QL301」は10260mAhという大容量が特徴の外付けバッテリー。スマホを4回充電できるが、本体サイズが幅221×奥行き11×高さ153mmと大きく、重量は約490gもある

パナソニックが6月28日に発売予定の「QE-QL301」(予想実売価格1万円前後)は10260mAhという大容量が特徴の外付けバッテリー。スマホを4回充電できるが、本体サイズが幅221×奥行き11×高さ153mmと大きく、重量は約490gもある

 電池交換機能のないリチウムイオン系の外付けバッテリーはとにかく製品が多く、仕様も多種多様だ。選ぶポイントとしては、必要に応じた電池容量(mAh)のものを選べばいい。1000~1500mAh程度の製品でスマホの内蔵バッテリー約半分、2000~2500mAh程度でスマホをフル充電できるというのがだいたいの目安である。

 なかには10000mAh(フル充電4~5回分)を超える製品も見かけるようになったが、大容量であれば当然モバイルバッテリー製品のサイズ・重量も大きくなるので携帯性が損なわれる。

 「丸1日バッテリーを持たせたい」程度の必要性であれば、2000~2500mAhのもので十分活用できるだろう。スマホ駆動時間が倍になってもまだ足りないヘビーユーザーでも5000mAhもあればまず間違いなく1日を乗りきれるはずだ。

 10000mAh以上のモデルはUSB給電だけでなくノートPCへの給電ができるものも多いのでほかの機器でも使う必要性や、数日間のアウトドアや非常時に備える機器として考えたい。

 というわけで、ここまで紹介したさまざまなタイプのバッテリーにはそれぞれ長所と短所がある。タイプ別にまとめてみた。

 このほか、充電方法にソーラーパネルを用いたり、手回し発電で充電できるようなバッテリーもある。これらを活用すればさらにバッテリー寿命を延ばせるが、まだまだ製品数は限られてくるのが現状である。

外付けタイプが一番安心だが
便利なのはスマホ一体型

 スマホの使い方は人によってさまざまなのでぜひともオススメというものはないのだが、だいたいスマホのバッテリーが1日持ってくれればいい、というユーザーであれば、単三電池交換式モバイルバッテリーが便利だろう。

 一方で、スマホのバッテリー駆動時間を2倍以上延ばしたい場合は、リチウムイオンモバイルバッテリーを選ぶことになる。

 リチウムイオンバッテリーは外付けバッテリーにするか、ジャケットや大容量バッテリーなど本体と一体化する製品にするかを選択することになるのだが、携帯しやすさという点でいうなら一体化する製品が理想的。

 ただし、ジャケット型は適応機種が少なく、大容量バッテリーは安全面に不安が残るため、胸を張っておススメできるのは外付けタイプとなる。

 どうせいずれ機種変更するからと、ジャケットや大容量バッテリーといった機種依存製品を買い足すのに躊躇してしまう人も多いようだ。しかし、バッテリーというのはしょせん消耗品で、リチウムイオンバッテリーの場合は500回程度の充放電が一般的(※1)。

 スマホを2年使うと考えても、毎日使うものならば機種変更の頃には外付けでもジャケット/内蔵でも性能は落ちているはず。スマホ以外にUSB給電をしたい用途があれば外付けとなるが、スマホに限るなら思い切ってジャケットバッテリーや大容量バッテリーを導入してみるのも、日々のスマホ生活を快適に送るためのひとつの手だろう。



※1 ここで選択肢に挙げたバッテリーの多くはリチウムイオン充電池を使用しており、製品寿命をみても500回程度が一般的なようだ。単三型エネループはNi-MH充電池を使用しており、こちらは1800回の充放電回数がウリになっている。ただしリチウムイオンに比べてNi-MHが長寿命なわけではなく、Ni-MHでも大容量型(2400mAhクラス)だと500回程度となっている。


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