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あなたのスマホを守るAndroidセキュリティーソフト特集 2012 第3回

暗号化にクラウド検索 Androidスマホの最新セキュリティー事情

2012年04月19日 12時00分更新

文● 小林哲雄

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マルウェアチェックなしのセキュリティーソフト?

 セキュリティーソフトと言えば、まず頭に浮かぶのはマルウェアのチェック機能、いわゆる「アンチウイルス機能」になるだろう。しかし、Androidのマルウェアは、まだWindowsほど多いわけでもない。また端末の負荷を考えると、今後はマルウェアチェック環境は端末内部ではなく、外部で処理する可能性も高い。

「Avira Free Android Security」は広告モデルのセキュリティーソフト。この画面を見る必要はほとんどない

 すでに提供されているAndroidセキュリティーソフトにも、そこまで踏み込んだ「マルウェアチェックなし」のセキュリティーソフトがある。それが「Avira Free Android Security」だ。

Avira Free Android Securityの管理コンソールはウェブブラウザー上で設定する

 Avira Free Android Securityの機能は、端末の状態をサーバーに送り、コマンドによって位置情報やロック、ワイプ、スクリームを行なうという、比較的単純なものだ。だが、これだけでも「端末をどこかに置き忘れたけどどうにかしたい」という問題を解決できる。

解除PINとともにロックの指示を端末に送ると(左)、PIN入力なしにAndroidの操作ができなくなる(右)

赤枠内の「Scream」をクリックすると、端末側ではボリュームに関係なく、20秒間の警告音が鳴り響く。端末側からは停止できない

 Aviraはパソコン分野でフリーのツール提供+有償のプレミアム版という「フリーミアム」モデルで展開している。Avira Free Android Securityをインストールしてみたところ、「Account type Free account」と表示された。現時点では広告が表示される「広告利用モデル」になっている。日本法人に問い合わせてみたところ、今のところ有償版を出す計画はないそうだ。

クラウドでセキュリティーが
より強く軽く……なるのか?

 トレンドマイクロは2月15日に、「Trend Micro Mobile App Reputation」という技術を発表した。これは、すでにパソコン用セキュリティーソフトで使われている同社のレピュテーション技術「Trend Micro Smart Protection Network」を、モバイル市場に拡大するものだ。

 Trend Micro Mobile App Reputationでは、モバイル端末向けアプリケーションを3つの観点から分析・評価する仕組みを持つ。

不正な挙動の分析
アプリケーションを静的分析/動的分析することによって、不正な振る舞いを行なうか分析・評価。
プライバシーリスク
外部に送信しようとするプライバシー情報をリスク面から分析・評価。
システムリソース消費量
モバイルアプリケーションが使用するバッテリー、メモリー、インターネット回線の使用帯域、CPU使用率について分析・評価。

 Androidアプリケーションの動的解析に関しては、特集第1回でも触れたGoogle Playの「Bouncer」や、KDDIの「au one market」がすでに行なっている。トレンドマイクロの技術はさらに深く、多角的に行なっているのがポイントだ。

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