Androidセキュリティー特集の2回目では、市販および無料提供されているAndroidスマートフォン用セキュリティーソフトの4製品を、実機を用いてテストしてみた。
テスト用機材には、NTTドコモのAndroidスマートフォン「SH-01D」(シャープ製)を使用した。2011年12月に発売されたスマートフォンで、OSは「Android 2.3.5」(ビルド番号1.00.04)である。デュアルコアCPUのTi OMAP 4430(1GHz)を搭載し、FeliCaにワンセグ、テザリングに赤外線と、国内メーカー製スマートフォンに求められる機能をもらさず備えた製品であり、現在主流のAndroidスマートフォンの代表として選択している。
なおテスト機では、FOMAネットワークでの通信に、日本通信の「b-mobile 基本料 0円 SIM」を使用している(これによる特記事項は後述する)。
本体側の設定はシンプルにしている。初期化後の設定は、筆者自宅の無線LANアクセスポイントの設定(スクリーンオフ時に無線LAN無効)と、位置検出機能としてGPSと無線ネットワークの両方を有効にしている。あとはGoogle IDの設定と画面自動回転の禁止のみ。ドコモサービスの初期化は行なっていない(シャープ独自のエコ技アプリも使用せず)。
ホーム画面も初期状態からあまり変えずに、テストでチェックに使用する以下のアプリケーションのショートカットとウィジェットを載せた程度である。
Battery Mix | バッテリー状況チェックツール(詳細ウィジェットで使用) |
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トラフィックモニター | データトラフィック監視ツール。アプリごとの通信量チェックのために使用(1x1ウィジェットで使用) |
Android System Info | システム管理ツール。細かいアプリの状態と使用メモリーなどをチェックするために使用 |
電池消費量ビューア | バッテリー使用状況の詳細を確認するツール。アプリごとのバッテリー消費量を確認するために使用 |
「電池消費量ビューア」ついては、説明をしておきたい。このアプリはログを見て、アプリケーションが使用した各種リソースの秒数と、Android端末に記録された秒あたりの消費電力プロファイルから、消費電力を“推定”するアプリケーションだ。あくまでプロファイルからの推定なので、実際の消費電力を正確に示すものではないが、アプリケーションがどれぐらいのリソースを消費するか、判断の目安になる。
次ページ以降で掲載している「消費電力」は、24時間放置した後のバッテリー消費量ビューアの値で、これは待機時の消費と考えてほしい(24時間の中に定時スキャンがあればそれを含む)。また消費電力量の表記は秒単位のmAsであり、一般的な時間単位のmAhではないことに注意してほしい。また、消費電力とデータ転送量にはバラツキがあり、端末によっても差が出るので目安と考えてほしい。
ストレージはプログラムとデータをそれぞれ記載している。つまり、消費電力が低くストレージの少ないアプリは、軽量であるという目安になる。
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