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ビッグデータから必要なデータを効率的にクラウドに収集

富士通研究所、クラウド処理の分散で通信量が1/100に

2012年03月14日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 3月13日、富士通研究所は公衆網に流れるデータ量を従来の1/100に削減するという、ビッグデータから必要なデータをクラウドに効率的に収集する分散処理技術の開発に成功したと発表した。

ゲートウェイ・クラウド間での分散処理(消費電力見える化の例)

 実世界のさまざまなデータを大量にクラウドに収集して活用するクラウドサービスの拡大により、データ収集に伴う通信量の増加が大きな課題となっているという。富士通研究所が開発したのは、クラウド上の処理の一部をゲートウェイに最適に分散配置するアルゴリズム。ゲートウェイ上でデータ処理を行ない、ビッグデータから必要なデータを効率的にクラウドに収集することで、たとえば消費電力見える化の例では通信量を従来の約1/100に削減できたという。

 消費電力見える化では、各事業所単位で集められる分電盤や電源タップからの生データ(電力データ)は、本社経営者に対しては会社単位の集計データに加工して提示される。そこで、各事業所のゲートウェイでこれらの集計処理を事前に行ない、集計結果だけをクラウドに送ることで、送信データ量を抑えることができる仕組みだ。クラウドに送らなかった生データは、クラウド側で本当に必要になった時に初めて圧縮送信することで、生データを個別に送るよりもデータ量を削減できるという。

 技術の詳細については、富士通研究所の発表を参照のこと。

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