バッテリーは持たないが高速通信なので仕方ないか?
テザリングは4時間は持ちそう
一方、ARROWS Zについて話題となっているのがバッテリーの持ちと発熱の問題だ。短時間のテストだったので、あまり詳細なテストにはならないが、可能な範囲でいろいろ試してみた。
まずはバッテリーの持ちについて。バッテリーが100%の状態で自宅を出て、会社に戻ってくるまでの間、取材や外での作業をこなしつつ、SNSをチェックしたり、マップを利用したり、メールをチェックしたり、ブラウザーでニュースサイトを読んだりといった、比較的一般的な使い方をした(テザリング機能は利用していない)。
その間は約7時間で、バッテリーの残量は35%。かなり大きな減少である。ただ、これについては“こんなものかな”という感想を持ったのも確かである。というのも、筆者は個人的にXi対応のドコモ「Optimus LTE」を利用しており、高速通信にともなうバッテリーの減りの早さを経験済みであることが大きい。
WiMAXやLTEによる高速通信はエリア内では非常に快適で、「もう3Gには戻れない」と感じるが、その反面バッテリーの消費については、現時点では覚悟が必要だと言わざるをえない。ただ、WiMAXのサービスエリアは都心部では地下街をのぞいて、かなり“使える”状態にある。このことはASCII.jpでもしばしば伝えてきたとおりだ。
さらにテザリング機能の利用時、電源を入れた直後にスリープして放置、という2つの状態でも、バッテリーの減少度合いをテストした(「Battery Mix」というアプリを利用)。
まずテザリングによるテスト。このテストではノートPCからARROWS Z経由でインターネットに接続して、調べ物をしたり、テレビを見ながらSNSに書き込みをしたり、仕事用データのダウンロードをしたりといった使い方をしていた(動画共有サイトに常時アクセスなどはしていない)。ASCII.jpの更新作業もしていたので、普通にネットを見ている人よりは通信量は若干多めと考えていい。また30分に1度、バッテリー残量をチェックした以外はディスプレーは消灯したままだ。
その結果は、30分ごとに約12%ほど減少していき、2時間後には残りがちょうど50%を指していた。このままなら、約4時間はテザリングが利用できる計算だ。WiMAXの高速通信を使い続けたことを考えると、まずまず実用的な利用時間とは言えないだろうか。
また、電源を入れた直後にBattery Mixだけを起動して、あとはスリープ状態で放置したケースでは、10時間後に残り92%だった。この場合、待機中のバッテリー消費は特段大きくはないようだ。