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最新パーツ性能チェック 第117回

Core i7-3960XとX79マザーが放つエクストリームな性能とは?

2011年11月14日 17時01分更新

文● 宇野 貴教

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 Intelは14日に新CPU「Core i7-3960X」と「Core i7-3930K」を発表、販売を開始した。この2つはいずれもコードネーム“Sandy Bridge-E”で開発されていたCPUで、Sandy Bridge世代の上位モデルとなる製品である。

「Core i7-3960X」のパッケージ

「Core i7-3930K」のパッケージ

 Core i7-3960Xは型番末尾に“X”が付くことからもわかるように、ウルトラハイエンド製品“Extreme Edition”モデルだ。これまでのExtreme Editionモデルは、2011年2月に発売された「Core i7-990X」なので、約9ヵ月ぶりの更新となる。

動作クロック3.3GHzのCore i7-3960X

 両CPUともに物理6コアで、Hyper Threading Technologyにより12スレッドの同時実行が可能。動作クロックはCore i7-3960Xが3.3GHz、Core i7-3930Kが3.2GHzで、どちらも倍率ロックフリーである。共有キャッシュ容量はCore i7-3960Xが15MB、Core i7-3930Kが12MBとなっている。

主なCore i7シリーズのスペック
モデルナンバー 3960X 3930K 2700K 2600K 2500K
コードネーム Sandy Bridge-E Sandy Bridge-E Sandy Bridge Sandy Bridge Sandy Bridge
コア数 6 6 4 4 4
動作クロック 3.3GHz 3.2GHz 3.5GHz 3.4GHz 3.3GHz
TurboCore時
クロック
3.9GHz 3.8GHz 3.9GHz 3.8GHz 3.7GHz
2次キャッシュ 256KB×6 256KB×6 256KB×4 256KB×4 256KB×4
3次キャッシュ 15MB 12MB 8MB 8MB 6MB
対応メモリー DDR3-1600
(4ch)
DDR3-1600
(4ch)
DDR3-1333
DDR3-1066
(2ch)
DDR3-1333
DDR3-1066
(2ch)
DDR3-1333
DDR3-1066
(2ch)
TDP 130W 130W 95W 95W 95W
ソケット LGA 2011 LGA 2011 LGA 1155 LGA 1155 LGA 1155

CPUのサイズはLGA 1155のもの(写真右)よりも大きい。ヒートスプレッダの面積もかなり増えている

CPU裏面を比較するとピン数が大幅に増えているのがよくわかる

Core i7-3960Xのダイ写真

Core i7-3960XのCPU-Z表示。電圧が約1Vになっているが、正確な数値ではない模様。BIOSでのモニタリング数値は1.17Vであった

基本アーキテクチャーはSandy Bridgeと同じ

 CPUの基本アーキテクチャーはSandy Bridgeと同じ。製造プロセスも32nmで変わらないが、インターフェース周りに大きな変更が加えられている。これにともない対応ソケットが「LGA 2011」に変更され、チップセットはCPUと同時リリースされる「Intel X79 Express」のみに対応する。つまり、これら新CPUは既存のマザーボードでは使えないことになる。

ソケットはLGA 2011。CPUの装着方法はLGA 1155などと変わらないが、レバーが増え2つのレバーでCPUを固定するようになっている

 従来のSandy Bridgeとの違いは、CPU内蔵のPCI Express 2.0が40レーンになり、Sandy Bridge世代の16レーンから大幅に増えた。とはいえ、Core i7 990X/980とIntel X58チップセットの組み合わせでも32+6レーンと十分な数があったので、もともとIntel X58チップセットを使ってきたユーザーだと恩恵は薄い。

Sandy Bridge-E対応の新チップセット「Intel X79 Express」

 また、メモリーコントローラーが4チャンネルに増えている。各チャンネルがデュアルチャンネルで動作するため、メモリースロットは最大8つ。今回使用したマザーボードは通常の位置に4スロット、そしてCPUとリアI/Oパネルの間にさらに4スロットの合計8つのメモリースロットが用意されていた。最大搭載メモリー量は今回の資料には記載されていなかったため不明だが、とにかく大量にメモリーを載せたい人には見逃せないポイントとなる。メモリーの種類はDDR3 1600までをサポートする。

Intel X79 Expressチップセットのブロックダイヤクラム

 チップセットのIntel X79の進化点は、6GbpsのSATA3.0をサポートする。ただし、6Gbpsは2ポートまで、その他は3Gbpsなので、SSDとHDDでSATAポートを使い分ける必要があるだろう。USBは2.0のみだが、マザーボードベンダーは別途USBコントローラを搭載することでUSB3.0に対応してくると思われる。
 今回の新CPUと新チップセットのポイントを大まかにまとめると、

  • Sandy Bridge初の物理6コア
  • メモリースロット最大8基
  • チップセットレベルでSATA3.0対応

 ということになる。

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