ワークスタイル改革を支援するLync
この日は、基調講演に続いて、「Windows Phone 7.5 の全貌と利用シナリオご紹介」、「ビジネスを止めないフレキシブル ワーク スタイル ~ 日本マイクロソフトの実践事例に見る成功のポイント ~」といったブレイクアウトセッション16本、業種別特別セッションが7本行なわれた。
そのうちの1つが、日本マイクロソフト Office ビジネス本部 サーバープロダクトマーケティング部 エグゼクティブ プロダクト マネージャーの米野宏明氏らによる『Microsoft Lync がもたらす「電話」の新たな進化 ~ コミュニケーションの新常識 ~』だ。
Lyncは、Office Communications Server(OCS) 2007 R2などの後継となるユニファイドコミュニケーション製品群で、主要機能はプレゼンスとIM、オンライン会議、エンタープライズボイスだ。
サーバー製品が「Lync Server 2010(旧OCS)」、クライアントソフトウェアが「Lync 2010(旧Office Communicator)」、Webクライアントが「Lync Web App(旧Office Communicator Web Access)」となる。2011年5月からは、サーバー機能をクラウドで提供する「Lync Online」が、Office 365の一部として提供されている。
このセッションでは、通勤など移動コストをかけて同じ場所に集まり、予定時間前間って会議室に集まるこれまでのワークスタイルではなく、モバイルやネットワークの技術を活用し、時と場所を選ばずに生産性を上げるワークスタイルを提案。そのための手段としてLyncが紹介された。
たとえば、既存の固定電話では、相手の状態をうかがい知ることはできない。そのため、電話をしたところ離席中であったり、重要な作業を中断させてしまうこともありえる。しかしLyncであれば、プレゼンス機能で相手の状態を確認し、在席中なら電話をかけるが、取り込み中ならIMやメールを送るなど、コミュニケーション手段の使い分けができる。
自身のプレゼンス情報は手動で切り替えることもできるが、Outlookの予定表と連携し、会議の予定時間になったらプレゼンス情報を自動的に会議中と切り替えるといった機能も搭載するという。
さまざまな端末に対応
Lync Server 2010はWindows上で動くサーバーだが、ユーザークライアントはWindowsに縛られない。Webクライアントは、IEだけでなくFirefoxやMac OSのSafariに対応しており、Windows PhoneやiPhone、Android端末のようなスマートフォンからも利用できるという。
また、ボイスやビデオチャットに必要となるマイクやカメラは、Lync対応製品がマイクロソフトやサードパーティから提供され、さらにPC不要で利用できるIP電話端末もLync対応の製品が登場している。受付などPCの設置に適さない場所であっても、Lync対応IP電話を用意すれば、Lyncユーザーとのコミュニケーションが行なえるという。