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編集部が選ぶ2011年度上半期“鉄板PCパーツ” 第1回

失敗しない最強自作PCパーツ選び【基幹パーツ編】

2011年09月26日 12時00分更新

文● 山県

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編集部オススメパーツ
CPU(AMD編)

 一方のAMDは、当初予定していた「AMD FX」シリーズが遅れに遅れ、未だに市場に投入されていない。2011年上半期のビッグニュースと期待されていただけに、AMDユーザーならずともこのスケジュールの遅れは非常に残念である。

AMD FXシリーズのロードマップ。当初は8月には発売する予定だった

 そんな中、7月に登場したのがデスクトップ版Fusion APU「AMD A」シリーズだ。オンボードグラフィックの常識を覆すほど大幅に向上したGPU性能を引っ提げて販売がスタートした同シリーズ。正直なところ、発売当初は思ったより盛り上がらない状況に秋葉原のショップでも「アレレ?」という声が多かったのだが、その後、マザーボードのラインナップ増加とともに現在はジワジワと人気が上昇している。

コードネームLianoこと、デスクトップ版Fusion APU「AMD A」シリーズ

 本来であれば「AMD FX」シリーズの遅れで漂う閉塞感を、「AMD A」シリーズの本命と目されていた65W版の4コアモデル「A8-3800」や「A6-3600」によってブレイクスルーといきたいところだった。ところが、なぜかこれらのモデルはリリースされず、3コアの「A6-3500」とシリーズ初のAthlonブランド「Athlon II X4 631」を投入してくるあたりは、良くも悪くも「AMDらしい」の一言である。とにもかくにも、AMDは「AMD FXシリーズの発売待ち」だ。

AMDユーザーが首を長くして発売を待っている8コア搭載の「AMD FX」シリーズ。パッケージに缶を採用しているというが、そんなことより早く店頭販売を始めてくれというのがユーザーの本音だろう

パーツショップスタッフから一言

「AMD FX」シリーズの発売に大期待というのが本音ではありますが、先行して発売されたFusion APU「AMD A」シリーズがここにきて人気上昇中です。2台目のPCには最適なモデルではないでしょうか。(フェイス秋葉原本店スタッフ佐々木さん)

A8-3850(実売価格約1万2000円)

 Fusion APU「AMD A」シリーズの代表格ともいえるA8-3850。オンボードグラフィック最高峰の性能を堪能するには最適のモデルだ。さらに既存のビデオカードと組み合わせることで利用可能なAMD Dual Graphicsを試すのいいだろう。現時点では編集部のオススメとして挙げたいモデルのひとつだ。

発売前からアキバのショップ関係者の間では高評価だったA8-3850。キモとなるのは未発売の65W版4コアモデルのような気もするが、まずは最上位という選択は間違いではない。対応マザーのA75搭載モデルも比較的安価な製品が多いのが嬉しい

A6-3500(実売価格約8300円)

 意外といったら失礼かもしれないが、Fusion APU「AMD A」シリーズで何気に売れてるのがA6-3500だ。3コアながら65Wと低いTDPが魅力のようで、安価なA75搭載マザーと組み合わせるにはちょうどいい。

やはり低いTDPが魅力なのか。各ショップが「ボチボチ売れてます」と語るA6-3500。とりあえずFusion APUを使いたいという人にもオススメのモデルとなる

Phenom II X6 1100T Black Edition(実売価格約1万7700円)

 同製品をして、AMDオススメのCPUはこれだ!と正直言えないのがつらいが、ここではあえてPhenom II X6 1100T Black Editionを取り上げたい。というのも、シリーズ最上位モデルが今や約1万7700円で購入可能という価格の安さはやはり捨てがたいものがある。対応マザーであるAMD 990FXチップセット搭載モデルには、ハイエンドで高機能な製品も多く、それらの性能を存分に引きだす相棒にはまたとない組み合わせとなる。ひとつ断っておくなら、何度も話題に上る8コア「AMD FX」シリーズの登場が近いという点。まずは「AMD FX」シリーズは様子見と決め込んでいるユーザーならば、ここは1100T BEが買いだろう。

2010年12月の登場以来、Phenomシリーズの最上位に君臨し続けるPhenom II X6 1100T Black Edition。6コア搭載CPUながら実売価格が約1万7700円(9月17日時点)と初心者ユーザーでも射程圏となるコストパフォーマンス高さは優秀である

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