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CPU(AMD編)
一方のAMDは、当初予定していた「AMD FX」シリーズが遅れに遅れ、未だに市場に投入されていない。2011年上半期のビッグニュースと期待されていただけに、AMDユーザーならずともこのスケジュールの遅れは非常に残念である。
そんな中、7月に登場したのがデスクトップ版Fusion APU「AMD A」シリーズだ。オンボードグラフィックの常識を覆すほど大幅に向上したGPU性能を引っ提げて販売がスタートした同シリーズ。正直なところ、発売当初は思ったより盛り上がらない状況に秋葉原のショップでも「アレレ?」という声が多かったのだが、その後、マザーボードのラインナップ増加とともに現在はジワジワと人気が上昇している。
本来であれば「AMD FX」シリーズの遅れで漂う閉塞感を、「AMD A」シリーズの本命と目されていた65W版の4コアモデル「A8-3800」や「A6-3600」によってブレイクスルーといきたいところだった。ところが、なぜかこれらのモデルはリリースされず、3コアの「A6-3500」とシリーズ初のAthlonブランド「Athlon II X4 631」を投入してくるあたりは、良くも悪くも「AMDらしい」の一言である。とにもかくにも、AMDは「AMD FXシリーズの発売待ち」だ。
A8-3850(実売価格約1万2000円)
Fusion APU「AMD A」シリーズの代表格ともいえるA8-3850。オンボードグラフィック最高峰の性能を堪能するには最適のモデルだ。さらに既存のビデオカードと組み合わせることで利用可能なAMD Dual Graphicsを試すのいいだろう。現時点では編集部のオススメとして挙げたいモデルのひとつだ。
A6-3500(実売価格約8300円)
意外といったら失礼かもしれないが、Fusion APU「AMD A」シリーズで何気に売れてるのがA6-3500だ。3コアながら65Wと低いTDPが魅力のようで、安価なA75搭載マザーと組み合わせるにはちょうどいい。
Phenom II X6 1100T Black Edition(実売価格約1万7700円)
同製品をして、AMDオススメのCPUはこれだ!と正直言えないのがつらいが、ここではあえてPhenom II X6 1100T Black Editionを取り上げたい。というのも、シリーズ最上位モデルが今や約1万7700円で購入可能という価格の安さはやはり捨てがたいものがある。対応マザーであるAMD 990FXチップセット搭載モデルには、ハイエンドで高機能な製品も多く、それらの性能を存分に引きだす相棒にはまたとない組み合わせとなる。ひとつ断っておくなら、何度も話題に上る8コア「AMD FX」シリーズの登場が近いという点。まずは「AMD FX」シリーズは様子見と決め込んでいるユーザーならば、ここは1100T BEが買いだろう。
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