毎朝繰り広げられている!?
おじいさんと猫の攻防
この界隈の猫は、人を警戒してとりつく島もなくすぐ逃げちゃう猫と、人なつこいか腹を減らしていて人間にすり寄る猫のどちらかであり、田舎なせいか、近づかせてくれる猫が多い。
渡船場へ向かうと、ぽつんと早朝釣り人あり。すぐ脇で猫がじーーーっと待っている。これはいい! ってんで、猫の頭を入れて1枚。
この釣果待ち猫。おじいさんが小魚を釣り上げた瞬間、シュッとふところへ飛び込んだはいいが、電光石火の一撃で頭をペシッと叩かれて退散したのでした。
猫も素早かったが、それ以上におじいさんの手が速かった。攻防が一瞬すぎて、写真には撮れなかったけど、もしかして毎朝これをやってるんじゃないかと思わせる雰囲気がいい。
ここから路地へ向かう。鞆の浦といえば路地である。
人がやっとすれ違える路地にはもちろん猫がいる。こういう路地猫は人間慣れしているので、近寄っても逃げない。暗いから写真は撮りづらいんだけど、DP2sってシャッターがタイトで手ブレしにくいのがいい。前ページの冒頭写真もそんな路地猫の1匹。
猫がたくさんいるというおうちのお庭で1枚。
この界隈の猫は受難でもある。猫を撮っていたら、子供たちがわらわらとやってきて、猫たちと遊び始めるのだ。子どもと言えば猫の天敵で、大抵逃げ回るものだけど、子猫の頃からこうやって遊ばれてるせいか、もはや観念してる様子。
なんともほほえましや。猫たちもおつかれさま。
ここも多くの日本の田舎と同じく、子どもより老人の方が圧倒的に多いので、路地で遊んでいる子供たちを見るとなんだかほっとする。
さて、冒頭に話したグループ展『「50・区切り・節目」写真展』は、9月13日から24日まで、銀座にある「EIZOガレリア銀座」で開催されます。
17日の土曜日はトークショーもある(予定。要申し込み)ですので、興味のある方はぜひ。
プリントやスライドショーで用意される写真には、ここで掲載してないものも多く含まれてます。
最後にグループ展のテーマにふさわしくないのでボツにした写真を。
黒猫が路地を通せんぼしている図。今にも魔力を使いそうな感じが、個人的には気に入っております。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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