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すべてを守るNorton Everywhere戦略は始まったばかり!

2011年08月09日 12時00分更新

文● 近江忠

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ダウンロードからパッケージへ
Android向け製品は日本の慣習を考えた

――日本でAndroid向け製品「ノートンモバイルセキュリティ」が3月に発売されましたが、店舗で話を聞くと好調のようですね

風間:店頭発売を開始したのが3月25日なんですが、オンラインのシマンテックストアでも5月25日日からDL販売が始まりました。まだ現在店頭で売っている有名なセキュリティメーカーはシマンテックだけです。スマートフォンコーナーで端末を買うときに一緒に売っていただいているというのがありますので好調です。
 我々が苦労したのは、ユーザーの方がAndroid端末をいわゆるフィーチャーフォンと思っている方が非常に多いという点です。Androidにはマルウェアが感染する例があって、あなたにも感染する可能性があるのですよということを周知するのが本当に大変でした。社会現象がないとユーザーには買ってもらえないし、それが本当なんだよと示すのがセキュリティメーカーの責任だと思い、がんばりました。

2009年から2011年の途中までのモバイル端末への脅威があるプログラムの増加をグラフにしたもの。Androidの登場とともに増加し始めた

――発売当初の、パッケージで発売しました。普通はAndroidマーケットでのダウンロード販売というのが定石だと思うのですが、そのあたり、社内で喧々諤々のやりとりがあったのでしょうか。

風間:いろいろありました。Androidマーケットからダウンロードさせるほうがいいのではないかという意見も当然ありました。パッケージ販売は店頭の人にヒアリングをして、そういうニーズがあるかどうかということを聞いたときに、スマートフォンの単価にプラスできる商材があると嬉しいという反応をもらい、Goをかけました。
 スマートフォンのアクセサリーは平均単価が1500円ぐらいなんですよね。ノートンモバイルセキュリティは3000円くらいになります。当初販売店が気にしていたのは、「スマートフォンって本当にパソコンと同じなの?」「ウィルスの保護とか、端末の盗難対策っていうのは必要だよね」というお客さまを説得するメッセージでした。すぐに店員の方もよく理解していただいて、デバイスを買ってもらうときに一緒に購入すると一番安心な製品ということで、売り場の新しいカテゴリになりました。

3月に発売されたノートンモバイルセキュリティの画面。Android端末を購入する際に一緒に買っていってもらうように、ダウンロード販売ではなくパッケージ販売という戦略をとった

――店舗としては新しい市場ができあがるし、単価も上がるしと良いことだらけと。これは日本だけの展開なんですか?

風間:米国でもそろそろスタートすると聞いていますが、実は日本からスタートしたという数少ない例ですね。

――カンファレンスで配布された海外版の「Norton Mobile Security」は、ものすごく薄いパッケージですよね。中にカードが入っていてカバーで覆っているだけだという。日本でもあのパッケージにすればよかったのにと思ったんですが。

風間:箱型のパッケージにした理由は、販売店で「ゴキブリ」と呼ばれているものを付ける必要があったためです。

――ゴキブリ?

風間:ええ、通称「ゴキブリ」って言われていて、パッケージの上に取り付けられている盗難防止のセキュリティタグのことです。それを取り付ける幅を取ってくれと言われたんです。私は海外版のようにペタンコにしたかったんですが、そうじゃないと棚に重ねたときや横に並べたときに不安定になり崩れてしまうからと。

――日本の商品文化のせいで、そうなってしまったんですね。

風間:お店の方が気にされていることというのを吸い上げてやっていますので、各国形態が違ってきますね。これは日本の販売店ならではですね。ただ、今のノートンの箱のように、中にCD-ROMが入っているわけではないですので、できるだけ小さくしたかったんです。

――なるほど。では最後に、読者へメッセージをお願いします。

風間:今年のノートン2012は見た目にもすごくシンプルなユーザーインターフェイスになっていて、セキュリティソフトは重いと思っている方も認識が新たになるくらい軽いソフトです。保護機能に関しても、サイバー犯罪からきちっと守るようなソフトになっているので、ぜひPCだけではなく、Androidのセキュリティにも注目してご利用いただければと思います。

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