操作は難しいが画質はなかなか優秀
エーディテクノ「あぷこん4」
エーディテクノのあぷこん4は、映像入力は基本的にコンポジットとS端子の2種類のみとなる。PC用の入力も備えてはいるが、ピクチャー・イン・ピクチャーなどはできず、入力セレクターで切り替えて使うことになる。
本機で気になるのは、出力解像度が最大で1024×768ドットである点。一般のテレビでは採用されていない解像度なので、アップコンバーターで変換し、テレビ側でも変換することになるので、多少の画質劣化が生じる可能性がある。
そして、本体のボタンやリモコンで行なうメニュー操作が、ボタン配置の関係もあり、少々使いにくいことも気になった。メニュー操作では画質調整や解像度変換などが行なえるようになっているが、正直なところ、最初の印象はあまりよくなかった。
驚いたのは画質のよさで、SDソースの信号ながらもハイビジョンに近い精細感で再現した。もちろん、フルHD映像と比べれば多少の差は感じるが、下手にがんばりすぎてもノイズの増加など見づらくなってしまう。見やすさと精細感がうまくバランスした仕上がりはかなり優秀だ。
色再現に関してはややあっさり気味で、もう少し色を乗せてもいいかと感じるが、基本的には忠実感のあるストレートな映像で、不満は少ない。
音質については、中域主体の穏やかな再現で不満は少ない。ただし、無音時や小音量ではホワイトノイズに近いザーっという音が耳に付くのが気になった。おそらくはオーディオ回路がノイズを拾っていることが原因だと思うが、少々ノイズレベルが大きいと感じた。
価格と使いやすさ、入力端子の多さで
バランスのとれた1台
プリンストンのデジ像と比べると、なかなかに悩ましいところではある。画質ならば本機となるが、入力端子や出力端子の豊富さなど、汎用性が高いのはデジ像となる。価格を考えるとデジ像がやや有利な印象だが、画質重視ならあぷこん4は捨て難い。
なお、PSPでの映像出力だが、残念ながら本機にはコンポーネント入力もD端子入力もなかったので、試すことができなかった。こちらもPSP用のズーム機能は備えていないので、PSPの映像をテレビの画面で表示という使い方には向いていない。
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