裏面照射型CMOSセンサーで
高感度でもきれいに撮れる
まずは基本機能をチェックしていこう。採用している撮像素子は共に約1600万画素の裏面照射型CMOSセンサーで、センサーシフト方式の手ブレ補正機能を内蔵している。
映像処理エンジンは「TruePicIII」で、SZ-20は1つ、SZ-30MRは2つ搭載され、SZ-30MRの方が処理能力が高くなっている。どちらもISO感度は最低感度がISO 80、最高感度はISO 3200まで設定可能だ。
SZ-30MRの感度別撮影サンプル
SZ-20の感度別撮影サンプル
両者とも写り具合はほぼ同じ。低感度でも若干ノイジーな感じがするのは裏面照射型センサー全般で見られるが、他社の同クラスの1600万画素裏面照射センサーに比べて質感の描写性は高い印象を受ける。
少し前にレビューしたソニーの「WXシリーズ」や「TXシリーズ」と同様のノイズ処理が施されており、最高感度のISO 3200でもノイズが目立たない。その代わりISO 400あたりから滲むような描写になり、ディテールが損なわれていく。特にピントの合っていない部分で顕著だ。
しかし、質感の描写性能を追求するような商業写真目的でもなければ実用性は高く、最高感度のISO 3200でも十分に使い手のある画質と言えよう。
2011年の春モデルで採用されている1600万画素の裏面照射型センサーは、どこのメーカーの機種でも高感度でのノイズ対策が良くなっている。この2機種にしてもISO 3200で撮影してもノイズはほとんど気にならない。その代わりディテールが損なわれていってしまうのは残念だが、コンデジの小さなセンサーでこれだけノイズの少ない実用性の高い描写ができるのは驚きだ。