第2世代CoreプロセッサーとDirectX 11対応GPUを内蔵
従来型VAIO Sは第1世代Coreプロセッサーを搭載していたが、新VAIO Sは「Sandy Bridge」こと第2世代Coreプロセッサーを採用する新プラットフォームを搭載した。店頭販売モデルの場合、上位機種のVPCSB19FJ/BはCPUにCore i5-2410M(2.30GHz)を、下位機種「VPCSB18FJ」はCore i3-2310M(2.10GHz)を搭載している。さらにVOMモデルの場合は、最高でCore i7-2620M(2.70GHz)まで選択可能となっている。
独立GPUには、AMDの最新モバイルGPU「Radeon HD 6470M」(ビデオメモリー512MB)を搭載する。VOMモデルでは、さらに高性能な「Radeon HD 6630M」(ビデオメモリー1GB)が標準搭載される。VAIO Zシリーズには、用途やバッテリー状況に応じてユーザーが独立GPUとCPU内蔵GPUを切り替えられる「スイッチャブル・グラフィックス」機能を搭載していたが、新VAIO Sも同種の機能「ハイブリッド・グラフィックス」を搭載している。これも従来型VAIO Sにはなかった特徴だ。
さらに、VAIO Zの高パフォーマンスを実現していたSSD RAIDが、新VAIO SのVOMモデルでは選択可能となっている。シングル構成のSSD 128GBから、クアッドSSDの1TB/512GB/256GBまでと、ニーズに応じた容量のSSDが搭載可能だ。またHDDを搭載する構成でも、耐衝撃性を向上させる「HDDプロテクション」機能を搭載。従来の同機能よりも改良されて、落下や揺れの予備動作を検知して、早めにHDDヘッドを退避させることで故障を防げるようになっているという。
CPUやストレージが速いだけでなく、パソコンの起動自体を高速化する試みも取り入れられている。BIOS部分の大幅な高速化とWindows 7の起動プロセスの改良によって、SSDモデルでは電源ボタンを押してからわずか20秒以下で起動するという。HDDモデルでも30秒程度と、こちらもかなり速い。
そのほかにもUSB 3.0を1ポート搭載したほか、WiMAXも標準搭載。さらにインテルのワイヤレス映像出力技術「Intel Wireless Display」(WiDi)にも対応するなど、ハードウェア面では最新の仕様をあまさず備えている。VOMモデルでは、NTTドコモのFOMAハイスピードに対応するWWAN通信機能も搭載可能となっているほか、日本通信のb-Mobile SIMもサポートされている。
VPCSB19FJ/B の主な仕様 | |
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CPU | Core i5-2410M(2.30GHz) |
メモリー | 4GB |
グラフィックス | Radeon HD 6470M |
ディスプレー | 13.3型ワイド 1366×768ドット |
ストレージ | HDD 500GB |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n、WiMAX、Bluetooth 2.1 |
サイズ | 幅331×奥行き224.5×高さ23.9mm |
質量 | 約1.76kg |
バッテリー駆動時間 | 約8時間 |
OS | Windows 7 Home Premium 64bit版 |
予想実売価格 | 20万円前後 |
店頭販売モデルは16万円前後から
盛りだくさんの機能を優れたデザインにまとめた新VAIO S。気になる価格だが、店頭販売モデルは下位機種が16万円前後で、上位機種が20万円前後と想定されている。1月に発表された従来型VAIO Sが、発表時点で予想実売価格14万円前後だったので、性能面で大幅に向上したわりには安価にまとまっていると言えそうだ。VOMモデルの価格は14万9800円からと、店頭販売モデルより高速なGPUを積むわりには安価である。
店頭販売モデルの発売日は3月19日の予定。なお10日には、新VAIO Sの開発者インタビューの掲載を予定している。そちらもぜひご覧いただきたい。