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検索だけでもソーシャルだけでもダメ

キュレーションって何ですか? NAVER森川社長に聞く

2011年01月29日 09時00分更新

文● まつもとあつし

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NHN Japanとネイバージャパンの代表取締役社長を務める森川 亮氏

 「NAVERまとめ」というサービスを、昨年夏頃から、急に目にすることが増えた。写真やリンクが単に並んでいるだけのようにも見えるこのサービス、しかし、「キュレーション」(Curation)という言葉の拡がりとともに、その利用は拡大しているという。

 インターネットメディアにおけるキュレーションとは、「情報を価値付けし、情報と情報をつなぎ合わせて新しい価値(文脈=コンテキスト)を生み出す、という行動や概念を指す。従来のネットサービスにおけるアグリゲーション(収集)の多くが、機械的に情報を集めてくるだけであったのに対し、人の価値判断がそこに加わるのが大きな相違点だ。

 NHN Japanとネイバージャパンの代表取締役社長を務める森川 亮氏とネイバージャパン 事業戦略室 室長でチーフストラテジストの舛田 淳氏に、「キュレーションプラットフォーム」を標榜するNAVERまとめの狙いや、NHNグループ全体のなかでのソーシャルサービスとしての位置付けなどを聞いた。

はじまりはQ&Aサービスだった

── 非常に単純明快な「NAVERまとめ」ですが、このサービスをはじめた経緯などを教えてください。

森川 まずNHNグループは、何でも幅広くやろうというのではなくて、自分たちの強みが活かせる分野に特化して事業を展開しています。その中で一番大きなところが、検索サービスのNAVERであったり、ゲームのハンゲームだったりするわけです。

ソーシャルの強みを生かしつつ、グループのシナジーを狙っていきたいと語る森川社長

 検索サービスはこれまで、(Googleがそうであったように)機械的な情報の収集とインデックス化によって実現されてきたのですが、ぼくたちはすべてのビジネスにおいて、「ソーシャル」を軸に置いています。人と人とがつながることで価値がでてくるというところにポイントがあるんです。そこにキラーサービスを結びつけることによって、ナンバーワンを獲得するという取り組みを続けてきました。

 もともと韓国のNAVERには2002年にはじまった「知識iN」というQ&Aコミュニティがあります。世界で初めて、質問と回答という「ソーシャルな関係性」を集約する場所を設け、それらをスピーディに構築・蓄積することによって、NAVER検索の精度も高めていくことに成功しました。

 いまやQ&Aサービスは他社も多く参入しています。ネイバージャパンとして、これをさらに掘り下げるためにどうすればいいか、と考えたとき、ソーシャル検索の新しいプラットフォームとしての「まとめ」という韓国本社にはない新しい概念が生まれました。

── 昨年の夏頃から、はてなブックマークのホットエントリーにもNAVERまとめが多くランクインするようになりました。ハードルの低さが人気につながったのでしょうか?

PV・UUの推移。昨年夏頃から急激に利用者数を増やしているNAVER。この数字は他サイトからのAPI利用は含んでいない。昨年のはてなブックマーク数のNo.1はNAVERまとめだったという

森川 NAVERまとめ単体での数字は公表していないのですが、直近で1.7億PV、1100万UU(ユニークユーザー)を達成しました。

 確かに簡単な操作で「まとめ」が作れるようになっていますが、何をどういうコンテキスト(文脈)でまとめるか、というのはWikipediaと同じようにある程度のスキルやリテラシーが求められます。より参加しやすいプラットフォームとして「pick(ピック)」というTwitterやウェブのコンテンツをクリッピングできるミニブログサービスも用意しています。ぼくたちは画像検索にも強みをもっているので、その連動を重視したサービスでもあります。

pickの使い方(http://pick.naver.jp/guide/top)

 また、無料で利用できるフォトエディタ、Nドライブ(ストレージサービス)などを使えば、写真を加工し、保存し、共有する環境が整います。pickで共有したコンテンツを「café」というSNSでつなげれば、そのつながりをさらに広げられるでしょう。

 グループの一員である、ライブドアとも当然連携していますので、 ブログと一緒に使っていただくことで、コンテンツが生まれやすく、相互に刺激をしあう条件が整います。新しいものが生まれる=生産スピードの加速も狙えるでしょう。livedoorブログ検索はNAVERに一番早く反映されるようになっています。

 それとは逆にlivedoorのユーザーさんたちに、NAVERという新しい検索体験を提供して、それを理解してもらいたいとも考えています。あとで詳しくお話しする「キュレーション」というキーワードが共通項ですので、お互いの価値を高めあうことができるはずです。

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