実行形式のプラグインを導入する
GIMPには「プラグイン」の形で追加される補助機能もある。前述したGIMP FX Foundryは、スクリプト言語「Script-Fu」で記述されているため(原則)プラットフォームに依存せず、無変更のままOS Xでも利用できるが、実行形式のファイルとして提供されるプラグインの場合はそうもいかない。OS X用バイナリが公開されていなければ、ソースコードから自力でビルドしなければならず、他のライブラリーへの依存などの都合によってはOS Xで動作するとは限らない。
そのようなプラグインを利用したい場合は、ユーザー有志が集う掲示板を頼ることが近道だ。GIMPユーザーには広く知られる、ウェブ向けに画像を最適化するプラグイン「Save for Web」も、自力でビルドするとなると依存するライブラリーの準備にかなりの手間がかかるが、掲示板「GIMPER.NET」の「"Save for web" plugin」で公開されているバイナリを拝借すれば、以下のコマンドラインを実行するだけで利用可能になる。
$ tar xzf webexport-intel.tar.bz2
$ mv webexport ~/Library/Application\ Support/Gimp/plug-ins/
ほかのプラグインも、Intel Mac向けにビルドされていれば同様に「plug-ins
」フォルダーへコピーすれば動作するはず。その際には、まずはウイルスチェックと、GIMPの対象バージョンを確認することを忘れずに。
筆者紹介──海上忍
ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。
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