富士通の2010年冬モデルには、パソコンでは史上初となる「ナノイー発生ユニット」を搭載した一体型デスクトップパソコン「ESPRIMO FH900/5BM」(以下FH900)と「ESPRIMO FH700/5BD」がラインナップされている。中でもFH900は、3Dステレオ表示対応の23型液晶ディスプレーを搭載するフラッグシップモデルで、富士通らしい初心者にも使いやすいオールインワンが魅力の製品だ。
微粒子イオン「ナノイー」発生ユニットをパソコンに搭載
FH900最大の特徴は、なんといってもナノイー発生ユニットを搭載している点だ。ナノイーとはパナソニック独自の技術で、水に包まれた微粒子イオンのこと。パナソニックによると、通常のマイナスイオンよりも水分量を多く含み、6倍の寿命を持つという。このイオンにより、カビ菌やウイルス、花粉などのアレルギー物質を抑制するというものだ。FH900ではこれを搭載したことにより、パソコンの周囲50cmの空気を綺麗にするとしている。
ナノイー機能は、付属ソフト「ナノイーユーティリティー」により、オン/オフを切り替えたり、終了タイマーを設定することが可能だ。パソコンの電源がオフやスリープ中は、ナノイー発生ユニットもオフになる。
ナノイー発生ユニットは本体背面の上部に搭載されており、オンの時はわずかに「ジー」という動作音が聞こえる。とはいえ、耳を近づけない限りわからないレベルなので、常時オンにしておいても問題ないだろう。
肝心の効果のほどだが、断言できるほどの違いはないが、何となく空気が綺麗になったり、タバコのニオイが軽減している……ような気がする。いずれにしても、ナノイー機能搭載の空気清浄機ほどの効果はないと思われる。
省スペースボディに豊富なインターフェースを備える
パソコン本体についても見ていこう。FHシリーズは厚い液晶ディスプレー程度に見えるシンプルなボディーに、パソコンの主要パーツをすべて内蔵している。デザイン的にも、リビング置きにぴったりの省スペースパソコンとなっている。ディスプレーのサイズは23型ワイドで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ディスプレー下部にはステレオスピーカーが搭載されている。
本体部分は、左右80度にスイーベルするうえ、上30度までチルトも可能。設置場所に合わせて、見やすい角度に調整できるのが特徴となっている。リビング置きの場合、ソファやダイニングテーブルなど、置き場所や座る位置に合わせて、画面をそちらに向けるのも簡単だ。実はこれができる一体型デスクトップは、意外に少ない。
大画面一体型パソコンらしく、インターフェース類は充実している。右側面にはBDドライブとUSB 2.0、左側面にはB-CASカードスロットのほかに、メモリーカード用の「ダイレクト・メモリースリット」とUSB 3.0端子×2を備える。背面には、USB 2.0×3に有線LAN、HDMI入力などを備える。eSATA端子はないが、最大転送速度5GbpsのUSB 3.0端子を備えているので、外付けHDDへのデータ保存も楽にできる。
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