地デジチューナーを搭載する高性能AVノート「VAIO F」シリーズの秋冬モデルが登場した。店頭販売向けには2モデルがラインナップされているが(関連記事)、上位機種となる「クリエイティブモデル」こと「VPCF139FJ/BI」をレビューしてみよう。
VAIOらしい完成度の高いボディが目を引く
まずは外観から見てみよう。16.4型と大きな液晶ディスプレーを搭載するフルスペックのノートながら、スタイリッシュな雰囲気を漂わせているのが、さすがVAIOというところ。本体カラーは4種類用意されているが、店頭販売向けは上位モデルがプレミアムブラック、下位モデル(VPCF138FJ/B)がブラックとなっている。CTO方式で販売される「VAIO OWNER MADE」モデル(以下VOMモデル)では、ホワイトとグレーも選択できる。
プレミアムブラックのVPCF139FJ/BIは、液晶ディスプレーのベゼルやキーボード面も黒一色となっている。暗くした部屋でテレビや映画を視聴する際に、パソコンの存在が目立たなくなるのが気に入っている。
キーボードは飛び石状のアイソレーションタイプで、キーピッチは約19mm、キーストロークは約2mmを確保している。ボディーが大きいので矢印キーが独立しており、テンキーも搭載しているなど配置には余裕がある。タイプ感はやわらかく、タイプ音も小さい。ボディーの剛性感は高いので、強めに押し込んでもたわむことはない。キー入力が速い人でも快適に利用できるだろう。キーボード右上には、AV操作ボタンやトラブルの予防・解決ソフト「VAIO Care」を起動するソフトウェアボタンなどを搭載している。
タッチパッドのサイズは81×49mmと、大画面ノートとしては普通の大きさ。表面にはドット状のプリントがあり、指の滑りは上々だ。ボタンの遊びは小さく、押し心地はすばらしい。ただし、クリック音が大きいのが気になった。
大画面AVノートだけあり装備は充実
VAIO Fはノートパソコンながら、大きなボディーに充実したインターフェースを詰め込んでいる。正面にはメモリースティックDuoスロットとSDメモリーカードスロットを搭載。無線LANのオン/オフスイッチも搭載しているが、重量3.2kgのヘビー級ノートを外出先で使うことはあまりないだろうから、自宅で有線LANケーブルが使えない場合用か。映像出力はアナログRGBとHDMIを備える。
USB 2.0兼用のeSATA端子に加え、USB 3.0端子を2つ備えるので、高速なUSB 3.0対応HDDにデータを保存するのも気軽にできる。USB3.0はeSATA並の実行データ転送速度を持ち、給電能力も搭載している規格で、現在急速に普及しつつある。
パームレスト部にはFeliCaポートを内蔵し、SuicaやWAON、EdyなどのFeliCa対応ICカードや携帯電話機を利用できる。履歴チェックやチャージもできるので、筆者のように、iPhoneなどのスマートフォンをメインに使うようになり、おサイフケータイが使えるガラケーを手放してしまった人には助かる機能だ。
無線LANはIEEE802.11b/g/n対応のほか、最新のBluetooth 3.0+HS(High Speed)にも対応している。店頭販売モデルの試用機にはないが、VOMモデルなら近距離用の無線データ転送技術「TransferJet」に対応可能な点も、他社製品にない特徴だ。最高560Mbpsでの通信が可能で、対応デジカメなどのデータを簡単に取り込める。
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