スマートフォンは旅をスマートにする
海外の旅先でパケット通信が現実的な料金で使えるとなると、メールやウェブ検索はもちろんのこと、地図の道案内や乗り換え案内なども気軽に利用できる。たとえばマウイ島ではレンタカーを借りたのだが、iPhoneが的確なナビゲーションしてくれたおかげでちゃんと移動できた。もっともマウイ島の場合は、道が単純なのであまり迷わないかもしれないが。
また国内では気軽にiPhone同士でSMSを使っていたが、これは料金がかかってしまうためチャットアプリを用いた。「What's App」というソフトは、電話番号をアカウント名として利用しつつも、定額対象のパケット通信経由でチャットが可能なソフトだ。相手の電話番号さえ知っていれば、すぐにチャットをしたり、写真を送ったりできる。チャットの着信もプッシュ通知が可能なので、旅先で待ち合わせしたり、別々に行動する時の連絡手段として便利だった。
そのほかに英和辞書のアプリを入れておけば、わからない単語がすぐ調べられるし、ハワイのシェフがオススメするレストランを調べられるアプリ「What Chefs Eat」は、知らない土地でのレストラン選びに重宝した。特にアメリカではエリア情報を提供するアプリが多数存在するので、行き先に合わせて日本で事前に準備しておくと良いだろう。
余談になるが、iPhone 4のカメラの性能は非常に向上していることを身をもって体験した旅でもあった。一眼レフカメラ(ニコンD90)とiPhone 4を両方持ち歩いていたのだが、よほど凝った写真を撮ろうと思わない限り、iPhone 4だけでも十分だったのではと思わせるほどだった。iPhone 4はスペックだけ見れば500万画素とケータイと比べても見劣りするが、それでも十分の性能になっている。
特にiPhone 4はiOS 4.1で「HDRフォト」と呼ばれる処理を施した写真が撮れるようになった。明るい背景であっても白飛びせず、しかも手前の人の顔も真っ黒につぶれない写真が気軽に撮れる。その場でしかチャンスがない写真も失敗せずに残せる。
さらには写真を撮影した場所の位置情報が残り、iPhone 4の写真アプリの撮影地のタブで、あるいはアップロードした写真サービスで、地図上に写真が配置されるようになる。あとで今回の旅行を振り返る際に地図と写真の旅の軌跡を辿ると、新しい発見があるかも知れない。
この連載の記事
-
第16回
スマホ
10年間のモバイルのいい経験を活かす ―KDDI高橋 誠氏に聞く -
第15回
スマホ
foursquareは何を起こしているのか?――foursquare入門 -
第14回
スマホ
デトロイト・オートショーでのモバイル&ソーシャル体験 -
第13回
スマホ
2011年にモバイルネイティブになろう -
第11回
スマホ
iPhoneアプリを作る高校生(後編)~「アメリカへ武者修行」 -
第10回
スマホ
iPhoneアプリを作る高校生(前編)~「つながるきっかけ」 -
第9回
スマホ
SIMロックフリーの恩恵を体感――b-mobile WiFi+L-05A -
第8回
スマホ
ケータイの進化をたどる回顧展に何を思ったか -
第7回
スマホ
これは生活へのモノリスだ!~iPadで気になる5つのこと -
第6回
スマホ
Androidアプリをデザインする理系女子 - この連載の一覧へ