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マルチベンダー対応モデルも登場

他社サーバーもどうぞ!モジュラー型DC「SGI ICE Cube」拡充

2010年07月07日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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 7月6日、日本SGIはモジュラー型データセンター「SGI ICE Cube」の新モデルを発表した。SGIのラッカブル(Rackable)製品専用の「デュアル・ロー・モデル」の新機種に加え、他社サーバーも搭載可能な「ユニバーサル・モデル」を追加した。

日本SGIの「SGI Ice Cube」

 モジュラー型データセンターとは、ラックや冷却設備、配電盤、バッテリーなどをコンテナに高密度実装したパッケージ。電力や冷却、設備などのコストを大きく削減できるほか、迅速なデータセンターの立ち上げが可能になる。日本SGIの「SGI Ice Cube」は独自の水冷方式を用いたモジュラー型データセンターで、各ラック間にラジエタを配置し、大型ファンを用いて冷たい空気を循環させる。単なるサーバーレベルの構成ではなく、データセンター単位でコスト効率を考えると、こうした製品の導入につながるという。

各ラック間にラジエタを用意する独自の水冷方式を用いた

 従来のモデルは、標準サイズの半分の奥行きに収まる同社のRackable ハーフデプスサーバー用のデュアル・ロー・モデルのみ。2列ラック配置で12ラック搭載の20フィートコンテナ、24ラック搭載の40フィートコンテナ、28ラック搭載の40フィートコンテナの3機種が用意されていた。今回はこれに加えて、他社のサーバーでも搭載可能な19インチラックを2台搭載したハイブリッド構成がデュアル・ロー・モデルのオプションとして提供されるようになった。

SGI Ice Cubeのデュアル・ロー・モデルのレイアウトとハイブリッド構成

 また、標準19インチラックに対応する「ユニバーサル・モデル」も新たに登場。こちらは「SGI Altix ICE」、「Altix UV」、「Rackable」および「InfiniteStorage」などのSGI製品はもちろん、他社製品も搭載可能になっている。モデルはラックが統合された固定ラック型と、既存のラックを搬入するロールイン型の2種類がある。固定ラック型は<密度優先>の「IC4024UD」と<電源容量優先>の「IC4016UP」の2機種が用意。一方ロールイン型は水冷型に加え、外気冷却による空冷方式を用いた「IC2008UA」が用意された。

 こうした製品の拡充で、SGI Ice Cubeは2モデル全9製品になった。各モデルのスペックは以下のとおりで、最大ラック数、CPUのコア数、ストレージ容量などでそれぞれ異なる。価格は個別見積もりになる。

SGI Ice Cubeの各モデルの特徴。青い丸が最大値

 また、同社はあわせてモジュラー型データセンターの構築サービスを開始し、調査や設備、システム設計、導入、運用保守までを支援する。

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