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“JAXAの真田ぁ~ず”に総力インタビュー! ― 第2回

祝帰還!「はやぶさ」7年50億kmのミッション完全解説【その2】

【速報】「はやぶさ」帰還! ウーメラ砂漠にてカプセルも確認

2010年06月14日 03時00分更新

文● 秋山文野 撮影●小林伸 協力●JAXA/ジャンプトゥスペース

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「はやぶさ」が撮影した最後の画像。数枚の撮影を試みた最後の一枚に地球が写っていた(提供:JAXA)

「はやぶさ」大気圏突入直前に撮影した最後の一枚を公開

 「はやぶさ」が還ってきた。

 日本時間6月13日19時51分、「はやぶさ」は再突入カプセルを無事に分離。約17kgのカプセルを分離したため、「はやぶさ」の姿勢は大きく擾乱、30~40度も乱れたという。

ウーメラで光学班が撮影した火球(提供:JAXA)WPAのRange-Eから撮影した火球。ふた筋の光跡が見える。左上が「はやぶさ」、右下が再突入カプセルとみられる(提供:JAXA)

 最後のリアクションホイール1基とキセノン生ガス噴射で姿勢を正す試みを続け、20時過ぎから航法カメラONC-Tで地球撮像を試みた。テストも含めて5~6枚の画像を撮影し、最後の1枚、地球を写した画像を低利得アンテナにて内之浦 鹿児島局に送信中、22時28分30秒、通信途絶。

 2003年の打ち上げ以来、幾多のトラブルに見舞われたものの、最後の瞬間まで動作し続け、7年間の役割すべてを終えた。

 最後に送った画像は、地球の姿だ。陰になった部分ではあるが、視野には母港の内之浦も捕らえている。

「はやぶさ」消感時の運用室(提供:JAXA)川口PMを囲んで。水色の制服はNECの技術者(提供:JAXA)
「はやぶさ」消感後、運用室では拍手が起こった運用支援者への花束贈呈も行なわれた

予想地点の真ん中でカプセル発見。回収は明日

 22時51分ごろ、再突入カプセルが大気圏突入、ほんのわずか遅れて母船の「はやぶさ」も大気圏に突入した。

 22時52分ごろ最大発光。

和歌山大学が現地から生中継したUSTREAMにはのべ約19万ユーザーが訪れ、大気圏に突入した「はやぶさ」の姿に見入った。そのほかニコニコ生放送でも「はやぶさ」帰還の生中継が行なわれ、のべ約20万ユーザーが視聴した

 23時7~8分にはオーストラリア ウーメラ砂漠にてビーコン発信を確認。

 オーストラリア ウーメラの回収隊はただちに探査を開始。23時56分、着地地点でのビーコンを確認し、ヘリから目視でカプセルの存在を確認した。ほとんど風がなかったこともあったとはいうが、着地地点は予想の真ん中、ぶれはほとんどなかったという。

カプセル確認の一報を受けて握手する國中“こんなこともあろうかと”均教授(イオンエンジン開発担当)カプセル発見時のオペレーションルーム

 GPSマーキングを済ませた後、回収隊は明朝回収に向かい、日本時間6月14日午後、回収が行なわれる予定だ。

 JAXA相模原キャンパスのパブリックビューイング会場には深夜まで来場者が続々と訪れ、のべ1536人が集まった。「はやぶさ」帰還の瞬間には拍手が沸いていた。


記者会見に臨むプロジェクトマネージャ 川口淳一郎教授

 24時からの記者会見に臨んだプロジェクトマネージャの川口氏は、開口一番、「諸先輩方が築き上げた上にできた成果。お祝いの言葉は諸先輩方にこそ」と述べ、「いろんな方の声援を受けてここまでやってこれた。最後まで「はやぶさ」自身に助けられて成功できた。プロジェクトのみなさんは献身的、非常な貢献をされたので、プロジェクトを感謝したい」とプロジェクトをとりまく人々に感謝の言葉を送った。

深夜の記者会見にもかかわらず、JAXA相模原キャンパスには報道陣が詰め掛けたJAXA公式「はやぶさ帰還ブログ」のTwitterアカウントでも帰還を報告。テレビ中継がなかったこともあってか、生中継を行なったUSTREAMとニコニコ生放送、そしてTwitterは大きな盛り上がりをみせた

 プロジェクトの成功については、「今でも背伸びした計画だと思っている。うまくここまで転がってきたのはまことに幸運。しかし挑戦のステップがどこかで行なわれないと先も見えてこない。先を見るために挑戦しないと」と語った。終始にこやかな表情だった。


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