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痛車でラリー! メロンブックスインテ奮闘記 第4回

メロンインテが北海道の大地を駆け抜けた!

2010年06月01日 22時43分更新

文● 中村信博 ●写真/中島正義、中村信博

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まだ雪が残る北海道で
メロンインテの激闘が始まる!

 全日本ラリー選手権でもっとも走行距離が長く、そして開催規模も最大のグラベルイベント、第3戦「ラリー北海道」(5月21~23日)。昨年度もランサーエボリューション7でこのイベントに参戦したメロンブックス・ラリーチャレンジだが(関連記事)、今年度はインテグラタイプRをもって、ふたたび十勝の大地を駆けることになった。国内でも随一の長距離耐久イベントにおいて、チームが迎えた結末とは。5日間にわたった北海道遠征の模様を、今回から2回に分けてお送りしよう。

 今期のガレージであるシロキヤレーシングサービス(SRS)のある愛知県から、回送業者の手でパーツカーとともに北海道へと送り出された、メロンブックス・インテグラ。苫小牧港に到着したのは19日の水曜日で、そこからはクルー自らの手で帯広へと自走して搬入される。羽田から空路で北海道入りしたドライバーの眞貝知志選手がインテグラを引き取り、苫小牧市内の協力ショップで合流した後は、一路、十勝へと移動を開始した。

苫小牧にある協力ショップに到着した、ダート仕様のメロンブックス・インテグラ。ここから帯広まで、長い移動の始まりだ

途中、日高の道の駅で一休み。となりのランエボ3は協力ショップから貸し出してもらったレッキカー

 「北海道の屋根」といわれる日高山脈を越えるルートには、路傍のあちこちにまだ雪が残っている。昨年よりも2ヵ月早い開催となった「ラリー北海道」だが、さらにここのところの異常気象の影響で十勝管内の雪解けも遅くなってしまったようだ。今回のイベントで使われるステージのいくつかが、ほんの数日前までアイスバーンに覆われていたという情報もあって、なんとなく先行きが不安になりながらの長距離ドライブだった。

道東の玄関口となる日勝峠から、広大な十勝平野を望む。日勝峠は霧の名所で、これほど晴れて見えるのは非常に珍しいそうだ

 途中でサービスに必要となる資材を買い足しつつ、帯広市の北愛国交流広場に設けられたサービスパークに到着したのは14時過ぎのこと。協力ショップからレッキ(下見)カーとして貸し出してもらったランサーエボ3の準備を進めつつ、翌日午後に予定されている公式車検にむけて、インテグラの各部チェックを行なう。事前にしっかりとした準備が進められていただけに、見たところ車検に引っかかるような部分は無い、と思われたのだが……。

ようやく北愛国サービスパークに到着。APRCの主だったチームはすでに開設を終えていたが、全日本組はまだチラホラ。明日になると色とりどりのテントが立ち並ぶに違いない

 翌20日木曜日からはメカニックも合流。クルーがレッキ(事前試走)に出かけているあいだ、北愛国サービスパークに設けられたチームエリアで、インテグラの本格的なチェック作業が進められた。メロンブックス・インテグラの公式車検は16時から、帯広市内中心部にある整備工場にて行なわれる。チェックの結果、これなら車検に一発合格するはず、と自信を持って車検場に乗り込んだけれど……。

「ラリー北海道」は国際イベントであるアジアパシフィックラリー選手権のタイトルもかかっているだけに、全日本イベントの中でも特に車検が厳しい。重量計測、排気ガス検査はもちろんのこと、ロールケージをはじめ各種装備の取り付け方法や製造年などなど、きわめて厳密に検査されるのだ

 なんと、公式車検を一発通過できなかった! 不合格となった箇所は、フロント側の牽引リングの不備。メロンブックス・インテグラをグラベル仕様に変更する際、エンジン下部に頑丈なアンダーガードを装着したが、その取り付けは純正の牽引リングを利用してステーをボルト止めするタイプだったのだ。それでもフックを通せるだけの穴は確保していたんだけど、車検員にはそれが充分な大きさの穴だと認められなかったようだ。

 落ちてしまったからには仕方が無い、タイムリミットまでに修正するため色々な方法を検討した結果、レッキカーに取り付けられていた牽引リングを一時拝借してインテグラに移植することに。降り出した雨の中、ウェルカムパーティーもそっちのけで作業に当たって、何とか2度目の公式車検を通過することができた。

車検通過にむけて整備が進められるメロン号。ところで、今回からチームの幟が新しくなった! 会場ではこの幟を目印に、応援よろしくです(宣伝)

(次ページへ続く)

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