高感度に強い裏面照射CMOS
撮影感度はISO 100からISO 3200までとCX3同様。GXRの他のカメラユニットとも共通である。従来のカメラユニットにはなかった「ノイズリダクションMAX」の設定がP10から採用されるようになった。ちなみにこの設定はカメラファームウェアアップデートで他のカメラユニットでも使用できるようになっている(他の機能の違いについては後述)。
ISO感度の違いによる日中撮影サンプル(ノイズリダクションOFF)
ISO感度の違いによる夜景撮影サンプル(ノイズリダクションOFF)
高感度時の画質向上が期待できる裏面照射型CMOSセンサーを搭載しており、CCDセンサーを搭載しているS10よりも高感度時のノイズや暗部の再現性に期待が持てる。事実、ISO 1600から上での画質はS10よりも上だと感じられた。画像の色調は従来からのカメラユニットと似たような色調にあわせてあるようだ。
連写速度はRAWモード撮影時で約5コマ/秒(ノイズリダクションOFF時)と変わらない。ただし超高速連写[HI]設定時には最速約120コマ/秒(640×480ドット)の撮影が可能となった。CMOSセンサーの高速読み出し特性を活かしたP10カメラユニットならではの機能である。
さらにCX3にも搭載されていた「ダイナミックレンジダブルショット」もP10のシーンモードの中に追加されている(他のカメラユニットには非搭載)。そのほかにも接写時などに役に立ちそうな「フォーカスブラケット」機能なども新たに搭載されている。
ズームレンズ焦点距離の画角の違い
従来のS10カメラユニットは広角側が24mmとP10の28mmよりもワイドではある一方、望遠側は72mmまでと中望遠程度だった。このことがGXRに対する不満点だった人もいるだろうが、300mmまでの高倍率ズームレンズ搭載のP10カメラユニットが登場したことでかなり不満が解消されるのではないだろうか。
さらに従来のカメラユニットの中でも一番低価格だということもうれしいポイントである。
少し気になるのは撮影モード「A」(絞り優先オート)設定時には、広角側ではF3.5/7.0の2段階、望遠側ではF5.6/7.7/15.4の3段階しか選択ができない点。S10では1/3段刻みで細かく設定できたことから比べるとコストダウンの影響なのかもしれない。