プラズマテレビで見る迫力の3D映像
立体視も本物志向にこだわる! パナの3Dテレビ&BDレコ
2010年05月12日 12時00分更新
3D映像を実現するために、数々の新技術を採用
高速応答性に優れたプラズマは、フレームシーケンシャル方式への対応もしやすいと言われていたが、プラズマでは初となる倍速表示の実現など、従来のパネルそのままで対応できたわけではない。
新開発の「フル・ブラックパネル」は、これまでのパネル発光のすべてを見直し、大幅な高コントラストを実現しているが、TH-P50VT2は、3D表示のためにさらに新たな技術が採用されている。
それが短残光の「新高密度蛍光体」と残光時間を短くするための「新発光制御」。プラズマテレビは「インパルス型」と呼ばれる、画素の点滅によって映像を表示する方式を採用する。このため、「ホールド型」の液晶のような残像が少なく、右目用と左目用の映像を交互に表示する3D映像でも、右目用/左目用の映像が混ざることによるクロストーク(二重像)の問題は少ないが、発光後の光が残ることで結果的に左右の映像が混ざり、クロストークが発生してしまう。
このため、上記の技術により残光時間を約1/3に短縮し、クロストークを防いでいるわけだ。このほか、最近のプラズマテレビは描画時間自体が高速化されているため、発光を駆動する電極を画素の上側だけに配置する「シングルスキャン」を採用しているが、3D対応の「フルブラック・パネル」では、上下に電極を配置する「デュアルスキャン」を採用している点も異なる。
一般的なプラズマパネルが上から下に映像を描画するのに対し、上と下から描画をすることで描画速度自体をも向上しているのだ。
これらにより、クロストークの問題は実用上ほぼ解消され、3Dでも動きによる残像やぼやけ感のないクリアな再生を可能にしている。
3D映像を見るための準備を整える
まず、3D映像の設定メニューを見てみよう。3Dメガネを使う/使わないの設定のほか、対応する3D方式の選択などがあるが、基本的には3Dメガネを「使う」、3D方式の切り替えは「オート」としておけば問題ない。
詳細設定では、「左右の映像の反転」(左右の映像の表示順を逆にする)、「斜め線フィルター」のオン/オフが選べる。左右反転は、効き目(目の前に指を出して、片目ずつで見た場合、両目で見た場合と指の位置が変わらない方が効き目)に合わせることで立体感の効果を得やすくするものだろう。斜め線フィルターは、映像の解像度が低下する「サイド・バイ・サイド方式」の視聴時などで目立ちやすい斜めの線のギザギザ感を低減するものだ。
視聴は、当然のことながらDMR-BWT3000を使用し、付属のお試し用3Dソフトで行なった。3D DIGAの詳しい内容については後述するが、3D対応BDレコーダーの大きな違いは、今後発売される3D対応BDソフトが3D映像用に採用する新しい映像フォーマット「MPEG-4 MVC」に対応していること。
それ以外では、BWT3000とBWT2000がHDMI出力を2系統としている。これは、ホームシアター機器やAVアンプが3D信号の入出力に対応していない場合、テレビとAVアンプなどにそれぞれHDMI接続を行なうことでAVアンプ買い換えをせずに済ませられる機能と考えて良い。
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