充実した目覚まし機能を持つ「RDP-NW1」
RDP-NW1はベッドサイドでの利用を意識した機能が盛り込まれたスピーカーである。本体が幅300×奥行き139×高さ130mmとコンパクトで、それほど大きくないベッドサイドのテーブルでも設置できる。実売価格は1万2000円前後。
本体正面には大きめのデジタル時計が用意されているほか、目覚まし代わりに使えるタイマー再生機能も用意されている。指定時刻に鳴らす音源はウォークマン/ラジオ/ブザーの3種類から選択可能なほか、タイマー再生する曜日を「毎日」「月~金」「土日」から指定できるなど、芸が細かい。
さらにタイマー再生は10分ごとに鳴るスヌーズ機能搭載のため、本格的な目覚まし時計として使うことも可能。さらに深夜に一時的に停電し、時計がリセットされた! そして目覚ましが鳴らなかった! というトラブルを防ぐため、時計バックアップ電池まで搭載されているという念の入れようだ。
就寝前というと、好きな音楽を聴きながらうつらうつらするのも気持ちいいが、布団に潜り込んで好みのラジオを聴くのが楽しみという人も多いだろう。RDP-NW1はAM/FMに対応したチューナーを搭載し、さらに上面にFM10局/AM5曲のダイレクトプリセットキーが用意されている。
音の広がりを持たせ、低音を際立たせる「MEGA Xpand」機能を搭載
ウォークマンとの連係は、本体前面の時計表示用の液晶パネルがある台座の上にあるWM-PORTを利用する。再生や一時停止、曲送り/曲戻しはRDP-NW1の上面にあるボタンで操作可能。またリモコンも付属していて、こちらは上記操作のほか、フォルダーの移動ボタンも用意されている。
また本体上面の目立つ位置にある「MEGA Xpand」ボタンがある。これは低音をブーストすると同時に、音の広がりを作り出す機能だ。確かにこの機能を有効にすると、グッと音場が広がる印象があるが、一方で中高音域の密度が低下してしまう。こうした特性を踏まえた上で、音楽や好みで使い分けたい。
実際に聴いていると、歯切れのよい高音が心地よく、中音域の音もしっかり出ているが、全般的に前に出てくるパワーが感じられない印象がある。
1万2000円前後という価格帯を考えると、このあたりは割り切るべきだろう。またベッドサイドで使うことを考えれば、コンパクトでウォークマンを差し込めば気軽に使えること、そしてタイマー再生(目覚まし)やラジオ機能が充実しているメリットは大きいはずだ。
今回紹介した2機種は、利用シーンを明確にした製品という点で興味深いスピーカーだ。注目を集めるのは独特な形状をしたRDP-NWV500だろうが、ベッドサイドで気軽に使えて、さらに1万円強で購入できるRDP-NW1もなかなか魅力的な1台である。
これら2製品により、ウォークマンに対応するスピーカーの裾野はまた広がった。その後には、ネットワーク対応でDLNAにも対応する「NAS-V7M」、そして「NAS-V5」といった製品も控えており、この春、ウォークマンの周辺環境は一気に充実しそうな気配である。
ただ、一方で空席になっていると感じるのが、ウォークマン内に保存された音楽を高音質で聴きたいというユーザーに向けたハイエンド製品の存在である。「NW-X1000」そして「NW-A840」シリーズという音質面での評価が高いウォークマンがあることを考えると、屋内でも高音質を楽しめる製品も大いに期待したい。
■Amazon.co.jpで購入
この連載の記事
-
第95回
AV
映像を見ながらコミュニケーションを楽しむ「RZタグラー」 -
第94回
AV
録画番組の視聴スタイルを変えるAndroid端末「SV-MV100」 -
第93回
AV
HD動画もスムーズ!? 「iPad 2」のAV機能をチェック -
第92回
AV
ガツンとくる重低音ヘッドフォン 気になる3機種をチェック! -
第91回
AV
電車の中でも気軽に作曲! iPhone用シーケンサを試す -
第90回
AV
カメラ機能を愉快に使う! 特選Android用カメラアプリ -
第89回
AV
iPad版「Garage Band」で気軽に音楽制作! -
第88回
AV
iOS 4.3に組み込まれたホームシェアリングを試す! -
第87回
AV
編集機能が大幅強化! 生まれ変わった「TMPGEnc」 -
第86回
AV
Androidスマホは万能動画プレーヤーになれるのか!? -
第85回
AV
iPhoneより便利? Androidの音楽再生環境をチェック! - この連載の一覧へ