急速に導入の進むサーバー仮想化
7割強の企業が導入しているというサーバー仮想化だが、いったい何に使っているのだろうか?その調査結果が、以下の図だ
まず、今回の調査結果(2009年)に絞ってみると、日本/グローバルともに「Webアプリケーション」の用途がもっとも多い。Webアプリケーションは、以前より仮想化で使われていたのである意味予想通りだ。一方、仮想化には難しいのではと思われていた「データベースアプリケーション」、「エンタープライズアプリケーションソフトウェア(ERP、CRMなど)」のようなミッションクリティカルなアプリケーションも、実は仮想化での利用が多いことが明らかになった。
また、2008年と比較してみると、Webアプリケーションが23%から68%、エンタープライズアプリケーションソフトウェアが10%から57%など、どの用途においても大幅に伸びている。2008年から2009年にかけて、サーバー仮想化が急速に普及していることを裏付ける結果といえるだろう。
調査では、データセンターの大きな構成要素であるストレージに関するアンケートも行なっている。その中で、バックアップに使っているストレージの種類に関しては、トップがテープで、2位がディスクという結果だった。日本とグローバルを比べると、日本のほうがテープの割合が高かった。
同じ内容のデータを削除することでストレージの容量を節約する重複排除(重複除外)については、導入理由のトップは日本/グローバルともにコスト削減で、次がデータ整合性の向上だった。
また、重複排除の処理は、オリジナルのデータを保持するPC側(ソース)で行なう方法と、データを保存するストレージ(ターゲット)で行なう方法がある。どちらで行なうのが自社のシステムにおいて価値が高いかという質問をしたところ、ソースが過半数となった。
一方、どこで行なうように実装するべきかという質問には、ソース側であるバックアップアプリケーションよりもストレージアプライアンスの割合が高かった。
この結果について朝倉氏は、現時点ではストレージアプライアンスが多いようだが、データセンター全体で考えたバックアップ戦略の中で重複排除も考えるべきであり、そうするとバックアップアプライアンスは減っていくのではないかと述べた。その上で、シマンテックではバックアップソフトウェア「NetBackup 7.0.」はソースでの重複排除に対応しており、より広範囲な戦略が可能になるとした。