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データの重複を排除してバックアップ、シマンテックが新製品

2007年06月25日 19時54分更新

文● アスキービジネス編集部

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シマンテックは、6月25日、重複排除機能を搭載したディスクバックアップ/リカバリソフト「Veritas NetBackup PureDisk」を発表した。8月上旬より出荷を開始する。


重複データのチェックでストレージとネットワーク帯域を大幅に節約


 「Veritas NetBackup PureDisk」(以下、PureDisk)は、データ重複排除機能を備えたディスクバックアップ/リカバリソフト。シマンテックの企業向け統合バックアップソリューション「NetBackup」シリーズの1つとなる。

 PureDiskは、バックアップ先として「ストレージプール」を構築し、バックアップ元となるクライアント側にはエージェントをインストールする。多拠点での運用に対応しており、拠点ごとに小規模なストレージプールを設置し、本社など中央に設けた大規模なストレージプールにWAN経由でバックアップデータを転送することもできる。

データの重複を排除してバ ックアップ、シマンテックが新製品

シマンテック 製品統括本部執行役員 足立 修氏

 本製品のコアとなる機能は、バックアップ時にデータの重複を排除する機能。企業ではまったく同一のデータが複数のクライアントやサーバに散在することも多い。シマンテック製品統括本部執行役員の足立 修氏によれば、企業のストレージの容量は1年に60%ずつ増加しているが、このうち27%しか実際には使われておらず、重複しているデータとそれ以外のデータの差は、50~500倍にも上るという。こうした状況から、足立氏は「データの重複を防ぎ、ストレージ容量とネットワーク帯域を大幅に削減する画期的な製品がPureDiskだ」と強調する。

 PureDiskの重複排除機能では、バックアップするデータがすでにバックアップ済みのものではないか、エージェントが事前にストレージプールと照合。バックアップ済みでない場合にのみ、バックアップストレージへ転送する。「ストレージにデータが転送される前にクライアント側で重複を確認するため、帯域を効率的に使え、ディスク容量も削減できる」(プロダクトマーケティング部リージョナルプロダクトマーケティングマネージャーの浅野百絵果氏)という。

PureDiskの主要機能(左)と、構成サンプル図(右)。多拠点での利用や、NetBackupのコア機能を使ったテープバックアップとの連携にも対応する。

 このほか、ストレージ側/転送中のデータの両方に暗号化を適用する点や、ユーザーがキーワード検索で容易にファイルを復元できる機能、Webベースの管理画面なども特徴である。さらに、「NetBackup」本体のコア機能と連携することで、テープベースのバックアップシステムへバックアップデータをエクスポートすることも可能。

 シマンテックがPureDiskで狙うのは、多拠点を持つ製造業や金融といった大規模なユーザー企業。加えて、バックアップ/ディザスタリカバリサービスなどを提供するデータセンタ事業者もターゲットとなる。

 対応するOSは、Windows/Linux/UNIX(Solaris/AIX/HP-UX)など。参考価格は135万円からで、8月上旬からパートナー企業経由で販売する。

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