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草の者の得物が、デジタル時代に甦る

サイボウズのKUNAIがWindows MobileをiPhoneに変えた!?

2010年02月09日 09時00分更新

文● 吉川大郎/TECH.ASCII.jp

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サイボウズモバイル KUNAIは、サイボウズ ガルーン2をスマートフォンで使うアプリケーションだ。まるでiPhoneのようなUIが、これまた冴えているビジネスアプリケーションだ。

 今回の発表会でも、サイボウズ社長青野氏のパフォーマンスが炸裂だ。スーツ姿でカバンを持ちながら舞台に登場した青野氏に、会社から電話がかかってきた。電話で「メールをチェックしてくれ」と言われた青野氏、カバンからノートPCをがさごそと取り出し、メールをチェック。続いて資料を取り出して、片手にケータイ片手に資料、地面にカバンとノートPCが散乱する悲惨な状態に。

青野氏

出先でメールや資料を見るだけで、とんでもない状態になる青野社長。その横を、スマートフォンユーザーがサッと通り過ぎる

 こうしたシチュエーションは、実はけっこう陥りがちだ。たとえケータイでメールのチェックができたとしても、PCの代わりにはなり得ない。そこで登場するのが、スマートフォン上で動作するサイボウズのクライアントアプリケーション「サイボウズモバイル KUNAI」というわけだ。

 サイボウズモバイル KUNAIの機能詳細は後述するが、今回発表されたのは、サイボウズ ガルーン2とデータを同期して、メールやスケジュール、アドレス帳、ワークフローなどが利用できるWindows Mobile用のアプリケーション「サイボウズモバイル KUNAI for Windows phone」と、BlackBerry用の「サイボウズモバイル Sync for BlackBerry」の2製品だ。for BlackBerryは、BlackBerryのアプリを使いながらサイボウズ ガルーン2と連動するが、for Windows phoneは後述するようにメールをはじめすべてがサイボウズオリジナルのプログラムなので、ここでは主に、サイボウズモバイル KUNAI for Windows phone(以下、サイボウズモバイル KUNAIについて触れていきたい。

KUNAIのプレゼンテーション

苦無を持ったビジネスマン

 “KUNAI”とは、忍者活劇などで使われる武器「苦無」(くない)のこと。カムイ伝をご存じの方は、忍者達が持っていたナイフ状の手裏剣を思いうかべていただけれればいい。忍者はこの苦無を、時には武器に、時には道具(たとえば土を掘ったり木を削ったり)として使う(ちなみに池波正太郎作品では、苦無は甲賀忍者が使う武器とされ、投げ専用で苦無よりも小さく形も違う「飛び苦無」がバリエーションとして存在する)。

 サイボウズモバイル KUNAIは、スマートフォンをいつでも持ち歩ける万能の道具として、つまり現代の苦無にしてしまおうというコンセプトで開発された。

次ページ「サイボウズモバイル KUNAIの機能」に続く

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