川辺の撮影は、手取りでは極めて危険! 防水キットが欲しくなる。
撮影テストでは定番の、川の水の流れを撮影した際にも残念に思った点がある。今回はわざわざ河原まで降りて河川ギリギリで撮影したのだが、そこで三脚を持って来なかったことを深く後悔した。ゴツゴツとした岩場ではカメラを水平に置くことさえ難しく、位置決めにかなりの時間を費やした。
結局、ベストなアングルを求めて水辺のギリギリにカメラを置く形となり、水没を心配しながらの緊迫した撮影になってしまった。ウォータースポーツやダイビングはもちろんのこと、釣りやちょっとした水遊びでも浸水の危険はある。アウトドアで使うことが多いなら、防水ケースがあると安心だ。
三脚は本格的なものを持っていくのがベストだと思うが、状況によってはコンパクトなミニ三脚や一脚などでもいいと思う。撮影の際にそれがあるのとないのとでは映像の安定感が全然違う。
防水ケースは現行モデル用としては、キヤノンが「iVIS HF M31」用に防水キットを発売している。液晶ファインダーを開いた状態で使える40m防水ケースで、グローブごしでも使いやすい大型グリップを装備している。また、「iVIS HF M31」は「水上」、「水中」の撮影モードも備えており、防水ケースに入れたままモードの設定変更が可能だ。
寒冷地でバッテリーが予想以上に消耗!
予備の大容量バッテリーは不可欠
10年前なら、当たり前のように追加で手に入れていた予備バッテリーなのだが、ここ最近はすっかり追加購入することがなくなってしまった。消費電力の低減やバッテリーの高性能化によって、日帰り旅行程度ならほぼバッテリー切れの心配はなくなったからだ。
しかし、今回は1月の山奥の寒さをなめすぎていた! 気温の低い場所ではバッテリーは消耗しやすく、ほとんどのモデルが最後の撮影の頃にはバッテリーが切れかかっていた。バッテリーが切れれば、HDビデオカメラはただのお荷物に成り下がるので、山登りやスキーといった寒冷地で使う場合は予備の大容量バッテリーなどを用意しておきたい。
時代は無線! より手軽に動画を転送できる新技術に注目
パソコンでHDビデオカメラの映像取り込みを行なうのが面倒だと感じる個人的な理由は、接続がうっとおしいこと。いちいちパソコンのある仕事部屋までビデオカメラを運んで、何台ものビデオカメラの接続をするのは正直苦痛だ。
HDビデオカメラとパソコンやBDレコなどの接続は今やUSB接続が主流だが、SDメモリーカードなどの記録用メモリーを直接受け渡す方法も有効で、私自身、パソコンへの転送はLAN経由かSDメモリーカードを使うことが多い。
そんな接続嫌いにとっての福音とも言えるのが「Eye-Fi」。サンヨーの「Xacti」やキヤノンの「iVIS」など、今、Eye-Fiによる無線転送機能をサポートするモデルが増えてきているのだ。
Eye-FiはSDメモリーカードサイズの「Eye-Fi Share Video」(4GB)を記録メディアとして使うことで、家庭の無線LANや公衆無線LANスポットで無線通信が行なえるもの。無線LAN経由で静止画や動画をパソコンに転送したり、ブログやSNSサイトへの写真のアップロードも行なえる。
接続やメモリーの持ち出しなしでデータ転送が行なえるというのは便利だ。しかも、Eye-FiはSDメモリーカード対応のデジタルビデオカメラやHDビデオカメラで利用が可能。HDビデオ対応のEye-Fi Share Videoならば9980円(2GBのEye-Fi Shareカードは7980円)で手に入るのも値頃感がある。撮影した動画や静止画の転送が面倒という人はぜひ試してみよう。
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