最近人物名をネットで検索すると、「あの人検索SPYSEE(スパイシー)」というサイトがヒットするケースを経験したことがないだろうか? このSPYSEEはクローリングによって、自動的にインターネット上の「人」に関する情報を収集し、相関関係も紐解くというサービスだ。現在約60万人の人物情報が集積されているという。
そのSPYSEEと連動する形で、「Cheering SPYSEE」(あのひと応援チアスパ!)という人物応援サイトがあり、現在はバンクーバー冬季パラリンピックの日本代表クロスカントリーチームを応援するキャンペーンを展開中だ。このチアスパのチーフディレクターとして活躍しているのが、米良(めら)はるかさん(Twitter上でのアカウントは@Myani1020)。慶応義塾大学の現役の4年生である。
誰もが支援する側、される側になれる
「チアスパ」
――大学では経済学を専攻されているそうで、インターネット上のWebサービスなどとは特に関わりが無いようにも感じますが?
米良 3年生だった2008年の6月に東京大学との合同ゼミで、まだアルゴリズムの状態だったSPYSEEが取り上げられ、「どうすれば皆さんに使ってもらえるのか?」「どんな名前を付けるか?」といったテーマでチーム企画発表を行ないました。その案がSPYSEEを運営する方に好評で、実際にリリースに向けて活動していく中で、いつの間にか(SPYSEEを運営するオーマ株式会社の)の名刺を持って動くようになっていました(笑)。
――人のつながりを自動的に可視化するSPYSEEが「チアスパ!」という応援サイトを展開しているというのは、どういった背景があるのでしょうか?
米良 スパイシーが持つデータベースは約70万人分あり、そこにいるすべての人が応援される側になるとすれば、今までにはなかった規模で相互の応援が可能なプラットフォームを作ることができるのではないか、そこに大きな可能性があると思います。
従来の寄付サイトと異なるのは、SPYSEEのクローリングデータによって、その人のこれまでの略歴や実績が、ウェブ上の客観的な情報として確認できるという点です。本人がブログなどでアピールする主観的な情報だけでは、果たして本当に応援するべきか、迷ってしまうこともあると思います。
SPYSEEが提供する客観的な情報は、言わば履歴書のような役割を与えてくれますので、寄付を検討する際の判断材料の一つになります。