ソニーとビクターのユニークな撮影機能をチェック
最後にソニーとビクターが備えるユニークな撮影機能もチェックしてみた。ソニーはゴルフのスイングの確認などに有効な「ゴルフショット」で、連続的に高速撮影した静止画を連続的にスライドショー形式で再現するもの。ビクターは最高600fpsのハイスピード撮影で、ともにスポーツシーンの撮影に向いた機能と言える。今回は川で水上スキーをしている風景を撮影した。
「ゴルフショット」撮影時のモニター画面
ソニーのゴルフショットは、止まっている被写体を撮影するのに有効で、最終的に複数の静止画を重ねて表示することもあり、有効な撮影エリアの幅は狭い。ただし、スライドショー的に再現される効果は面白いし、細かなフォームのチェックも行なえる。静止画による高速連写と動画をうまく融合させた機能だ。
ビクターのハイスピード撮影映像
ビクターのハイスピード撮影は、600fpsでは960×540ドットとフルハイビジョンのほぼ1/4の解像度になるため、テレビ画面に映すと周囲に黒い枠が表示され、画質的にもややノイズが目立ってしまう。
とはいえ、他のモデルにはないユニークな機能で、特殊な撮影を楽しみたいという人にはおススメ。ちなみに、300fpsでは1280×720ドット、120fpsでは1440×810ドットとハイビジョン画質で収録できるので、画質にこだわるならば、コマ数を減らすといいだろう。
画質だけでも個性の差は歴然!
画質の吟味は製品選びの重要なポイント
いずれもハイエンド級の上位モデルだけに、基本的な実力は極めて高い。機能的にもほとんどが24Mbpsモードの採用や、高性能撮像素子など、かなり接近している。そのせいもあり、各社の画作りの違いがより明瞭になってきたと感じる。
ソニーとキヤノンはともにリアルな質感を意識したものだが、ソニーの方が暗部の再現が優れており、キヤノンは明るめの映像ながら見た目のきれいさにも配慮したバランスのよさが特徴。
ビクターは色再現がやや個性的で明るく鮮やかな映像だが、精細感の高さは他よりも優秀だ。このほか、手ブレ補正機能ではまだソニーに一日の長がある印象。安定感のある映像は他と一線を画していた。機能的な差が少なくなったこともあり、各社の画作りを含め、撮影画質の差で選ぶことの重要度がさらに増していると感じた。
次回は各メーカーのビデオカメラの機能や使い勝手を中心に比較していきたい。
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