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サプライズは無いが、Androidの最新環境が体験できる

Androidリファレンスマシンとしての「Nexus One」

2010年02月03日 14時00分更新

文● 塩田紳二

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マルチタッチ自体はAPIでサポートするも
iPhoneのような使い勝手ではあらず

 Webブラウザは、ブックマークでページサムネイルを表示できるようになり、HTML5への対応が行われた。また、画面上をダブルタップすると、その場所を中心にズームするようになっている。さらにGoogle Chromeのようにアドレスバーでの検索をサポートし、操作が簡単になっている。実際の使用感でも反応はよく、HT-03Aよりもスムースに動く。

 その他、マルチタッチ機能がAPIで扱えるようになっており、標準のAndroid Virtual Keyboardでは、両手の親指などによる2本指タッチが行なえる。ただし、それ以外のアプリケーションでは、マルチタッチ機能(たとえばiPhoneのようなピンチイン/アウト)は、サポートされていないようだ。

ブラウザ1

ブラウザの表示機能。横方向の解像度が480ドットあり、PC用サイトを小さいながらもレイアウトをほとんど崩さずに表示できる

ブラウザ2

横向きにすると、横方向の解像度が800ドットとなり、かなり読めるようになる。アドレスバー部分は、ページと一緒にスクロールする

ブラウザ3

ページ内をダブルタップすると、その部分が拡大される

ブラウザ4

ブックマークでは、サムネイル表示が可能になっている

 Googleマップは、ナビゲーションやマイマップの機能を持つ。特にレイヤー機能は、地図にマイマップで作成したマーカーやラインを表示できるため、あらかじめPCなどでGoogleマップのマイマップにさまざまな情報を登録しておけば、いつでもAndroid側のGoogle マップアプリからこれを見ることができる。ただし、この機能はAndroid独自ではなく、他のプラットフォーム用のGoogleマップでも利用できるものがある。

 もっとも正確にはGoogleマップなどの一部の標準アプリケーションは、Androidには含まれておらず、あくまでGoogleのアプリケーションという位置付けである(ただし、最初からインストールされてはいる)。

 またアメリカでサービスが行われているGoogle Voiceも最初から搭載されているが、アメリカのキャリアのSIMを入れないと、初期化が行われず、プログラム・ラウンチャーにアイコンも登録されない。アメリカの携帯電話事業者のSIMを入れると、Google Voiceの初期化が始まり、設定画面が表示される。なお、このとき留守電の設定などをしなければ、特に通信を行なうわけではないので、アメリカの事業者ならプリペイドのSIMでもかまわない。

Picasaとの連携

ギャラリーには、カメラで撮影した画像だけでなく、PicasaのWebアルバムも表示される

Googleマップとの連携

Googleマップでは、マイマップで登録しておいたマーカーなどが表示できるようになった

 Google Voiceには、各社の携帯電話の留守番電話機能をGoogle Voiceの留守番電話(アメリカではVoice Mailと呼ぶ)に置き換える機能があり、これを使えば、録音されたメッセージを音声認識したテキストとして見ることも可能になる。ただし、この機能も、Nexus Oneというよりは、Google Voiceの機能であり、他の携帯電話でも利用できるものだ。

 タッチパネルは、液晶よりも大きくなっており、液晶下部にこれを使った4つのソフトウェアボタンがある。HT-03Aなどでは物理的なボタンになっていたものだが、ここはちょっと微妙な使い心地だ。検出する領域が少し狭いせいか、触り方によっては、認識しないこともある。また、本体を持つとき、正面のガラス部分に持っている手の指がかかると、これに影響を受けてタッチがうまくいかないことがある。全体として、モノとしての出来はいいのだが、細かい部分で「あと一歩」という部分がある。今後のソフトウェアのアップデートなどに期待したいところだ。

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