インテル、マイクロソフト、トレンドマイクロが
セキュリティーセミナーを開催!
発表会では、同製品に協賛するインテル、マイクロソフト、トレンドマイクロの3社による簡易セミナーも行なわれた。
インテルは、2006年からメインストリームCPUに搭載している「vProテクノロジー」を紹介。現行vPro搭載プロセッサーでは、PCの電源を落とした微少電力でもチップセット内の“ME”(マネジメントエンジン)が動作し、電源OFFからの起動や存在確認がネットワーク経由で遠隔地から行なえるようになっている。
さらに2010年出荷の新プロセッサーでは、新たに32nmプロセス化による小型・省電力化と同時にMEが大幅に強化される。KVM(キーボード/ビデオ/マウス)の入出力をリモート管理者側から制御できるようになり、遠隔管理が容易になるという。また、チップセット内にAES暗号のアクセラレーターを内蔵して、BitLockerのAES暗号化/復号化を高速化し、より高いセキュリティーを実現できる。
マイクロソフトはAzureの価格優位性をアピール
マイクロソフトは、Windows Azureのサービス開始時期と運用体制が説明された。Azureのクラウドコンピューティングの概略と全体的な料金、開始時期などが紹介されたが、ネットワークストレージだけでなくCPU/メモリーなどのリソースも提供されるため、導入企業が既存の社内システムやWebホスティングサービスと比較検討するのがなかなか難しい。
マイクロソフトは自社の優位点として、世界各所にAzureのデータセンターを配置するほか、必要に応じてコンテナ状のストレージ&サーバーモジュールを追加したり、顧客の要望があればモジュールごと貸し出す体制も取れるようになっている。
また、Azureをはじめとしたクラウドは、単なる企業向けのアプリケーションプラットフォームではなく、真にスケーラブルなコンピューティング環境、すなわちケータイでもノートPCでもデスクトップでも同じ個人環境が利用できる可搬システムへと移行することが目標だという。
トレンドマイクロはLeakProofで
機密ファイルを運用・管理
ワンビと同様にセキュリティーソフトウェアを開発・販売するトレンドマイクロは、同社の「LeakProof」を紹介。LeakProofではクライアントPCにインストールするエージェントソフトで、機密文書をメール送信やCD-Rなどへ保存する行為を制限したり、警告表示を行なうもの。
扱うデータやファイルが機密文書かどうかの判断基準は、キーワードや正規表現、あらかじめ用意されたテンプレートとのマッチングなどがあり、ドキュメントを分析して“フィンガープリント”と呼ばれる個別情報を付与することで追跡可能としている。
最新版ではUSBメモリーへのアクセス制限を強化したほか、社内のPCすべてを検索するセキュリティースキャン機能を備えた点も強くアピールした。バックアップファイルや古いバージョンのドキュメントなど、ユーザーが消去し忘れた機密文書もスキャンすることで、管理対象となる機密文書自体を減らせるのはセキュリティー面で有効だろう。
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最後にワンビの加藤社長が登壇。2008年は1年間で1500件近くの情報漏洩が発生しており、2009年もさらに増加傾向にあるという。件数ベースでは紙媒体による漏洩が多いものの、1件あたりの被害人数ではデータ流出、すなわち盗難・紛失PCから漏洩が圧倒的に多いという。
特にノートPCの自宅からの盗難や、電車や車からの盗難が増えており、PCを社外に持ち出し禁止する会社も多いが、それでは仕事に支障が出るのも確か。クラウドコンピューティングやvProテクノロジーなど、PC遠隔管理の技術が普及しつつあるなか、遠隔データ消去も今後いっそう重視されるはずだ。
TRUST DELETEは今後、インテルのvProテクノロジーに対応するほか(データ消去のトリガーがネット接続に依存するため)、消去前に最小限のデータをサーバーに一次待避する機能の搭載、リリース済みの英語版に加えて中国語版など複数の外国語対応を予定しているという。