14日、都内でワンビが遠隔データ消去ソフトウェア「TRUST DELETE」(トラストデリート)の新バージョンを発表した。TRUST DELETEは、盗難・紛失したPCのデータをリモート操作で選択消去する企業向けアプリケーションだ。
インターネット経由で消去コマンドを送信する機能のほか、インターネットに一定期間アクセスしない場合も、重要データを自動消去する。もしくはインターネット経由でサーバーにアクセスしていない状況では重要なデータを見えなくする“不可視化機能”を備えているのが特徴だ。インターネットに接続しての遠隔データ消去機能を実行した際は、「消去確認証明書」を発行するのも企業の管理責任にとって重要な点だ。
Windows AzureやServer 2008 R2に対応
管理サーバー設置なくても運用可能に
新バージョンでは、プラットフォームにWindows Azure、Windows Server 2008に対応したのが特徴だ。TRUST DELETEはサーバー・クライアント型アプリケーションなので、別途サーバーを設ける必要があるが、Windows Azureに対応したことで顧客は社内などに専用サーバーを立てることなく導入でき、サーバーがクラウド化したことにより将来のユーザー数の増加にも容易に対応できる点が大きい。
また、従来はデータ消去をフォルダー単位で指定していたが、新たにWindows Desktopと連携してファイル名や拡張子、日付で検索して消去することが可能となる。さらにはWindows Vista/7のHDD暗号化機能「BitLocker」に対応し、起動時にBitLocker暗号化キーをだけを消去して、OSを起動不可にしつつHDDのデータ自体は復活可能にもできる。
TRUST DELETEは従来のパッケージ販売に加えて、新たにクラウドサービスでのライセンス提供が開始される。クラウドライセンス版は初期費用が21万円、サーバー使用料は1万500円から、クライアント使用料は1クライアントは21円から。SaaS版は1000ライセンスまで初期費用52万5000円、月額費用52万5000円。