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いよいよ登場したPCoIPとVMware View 4の正体とは?

2009年11月10日 08時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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11月9日、ヴイエムウェアはデスクトップ仮想化製品の新バージョン「VMware View 4」を11月20日より販売開始すると発表した。VMware Viewはサーバ上で実行したOSの画面イメージをローカルのPCに転送する製品。画面転送プロトコルとして新たに「PC over IP(PCoIP)」を搭載するほか、VMware vSphere 4上で仮想デスクトップが実行可能になる。

PCoIPを採用したVMware View 4

 PCoIPは、カナダのテラディシ(Teradici)が開発した技術で、エルザジャパンが販売するシンクライアントソリューション「ELSA VIXE」などでも採用されている。PCのディスプレイ表示に使うVDI出力をそのままネットワークに転送する仕組みとなっており、専用ハードウェアによる処理が基本。Teradiciとのライセンス契約により、これをソフトウェアベースで動くようにしたのが、VMware View 4のPCoIPとなる。

 PCoIPの特徴は、ネットワークの状況やディスプレイに表示する要素に応じて、画像の品質をダイナミックにコントロールする点にある。通信状況の悪い環境では、ブロックノイズが出るまで動画の品質を落とすが、同じデスクトップ上のテキストはクリアなまま表示できる。また、動画を静止させると、データの補完が行なわれ、徐々にきれいな表示となる。

 PCoIPは、高解像度やマルティディスプレイ環境にも対応する。ディスプレイは最大4台を利用でき、各ディスプレイあたり1920×1200ドットという非常に高い解像度を利用できる。PCoIPを使うことで、膨大な情報を表示させる必要のあるCAD/CAMなどでの利用も可能だという。

VMware View 4のディスプレイ機能

 デスクトップ仮想化を導入する際の課題の1つに、ストレージの確保がある。デスクトップ仮想化では、各デスクトップのOSイメージ(仮想イメージ)をサーバ側に持つため、規模が大きくなればその分大きなストレージ容量が必要になるのだ。VMware View 4に搭載された「VMware View Composer」は、この課題を解消するストレージ容量削減機能だ。

 VMware View Composerでは、マスターとなる仮想イメージを作成し、各デスクトップにはその差分データを割り当てる。ユーザー数が増えても、用意するのは差分データだけのみのため、ストレージ容量が節約できるわけだ。これにより、必要となるストレージ容量の70%の削減が可能になるという。

デスクトップに対する課題

デスクトップ仮想化をなぜ推進するのか?

 同日行なわれた記者発表会では、ヴイエムウェア代表取締役社長の三木泰雄氏がデスクトップ仮想化のメリットを解説した。その1つは、デスクトップ環境に自由を求めるユーザー側と管理を重視するIT部門側という課題の解消だ。デスクトップ環境がサーバー側に用意されるため、IT部門はデスクトップの集中管理が可能になる。そして、サーバへのネットワーク接続とデスクトップの表示と操作が可能なデバイスがあれば利用できるため、ユーザーは好きなデバイスで好きなアプリケーションを実行できる。

ヴイエムウェア代表取締役社長の三木泰雄氏

 デスクトップ仮想化のメリットとしてもう1点挙げられたのが、コストの削減だ。調査会社IDGの調査によると、PCを導入すると、1ドルの設備投資(初期費用)に対して年間の管理コストは3ドルになるという。しかし、VMware Viewを使うと、管理コストは半分になる。ユーザー1人あたり年間で610ドルの削減が可能であり、5.6ヶ月で投資費用を回収できる計算になるという。

PCのコストと仮想デスクトップ

 VMware View 4には、Enterprise Editionと上位製品であるPremiere Editionの2種類が用意される。基本的な機能を有するEnterprise Editionの価格は1接続ライセンスあたり1万8000円で、これにはサーバ上でデスクトップOSを実行するための仮想化ソフトウェア「VMware vSphere 4」や管理製品「VMware vCenter」などが含まれる。Premiere Editionには、前述のVMware View Composerなどが追加され、価格は1同時接続あたり3万1000円となる。

製品機能表

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