テレビ視聴主体のスタイルながら
快適な再生機能が充実した「DVR-BZ130」
三菱もソニーに近い快適な視聴機能を備える。ただし、デジカメなどの静止画や動画については一般的なスライドショー機能のみで、基本的なスタンスはテレビ視聴が中心という点がソニーとは異なる。
いわゆるダイジェスト再生である「見どころ再生」はスポーツ番組のみ対応。映画などをダイジェスト再生しても意味がないので、これは使い勝手の点でも良い割り切りだ。こちらも映像と音声を解析して盛り上がるシーンを抽出する。
また、音楽番組では「音楽再生」機能が使える。これは、音楽シーンとトークなどの場面を自動で分割し、音楽シーンだけを集めて再生できる機能。そして、どちらも抽出したシーンだけをBDなどにダビングできる。スポーツならば名場面集、音楽ならばライブシーン集が手軽にライブラリー化できるのは便利だ。
また、自動チャプター分割機能である「オートカットi」を活用した「シーン検索」機能を持つ。これは、自動で分割したチャプターの先頭場面を並べて一覧できる機能。見たいシーンを映像で探して素早く移動できる。
オートカットiのユニークな点は、あらかじめ初期設定で「番組部分」を指定しておけば、なんの操作も不要でCMカットされた番組本編だけを再生してくれるところ。シーン検索でも、CM部分のサムネイルが表示されることはない(検出漏れなどでCM部分が再生されることはある)。基本的にCMを飛ばしてみる主義に私にとっては、CMのたびにリモコン操作をする必要もなく、実に有効な機能だ。
基本機能はほぼ互角。独自機能が選択のポイントか?
こうして見ていくと、録画・再生の基本機能については、各社ともほぼ互角で決定的な差は少ないと感じた。強いて言えば独自機能によって、それぞれの個性が変わってくるので、そこが選択の決め手になるだろう。しかし、このスタンダードモデル対決はあと2回続くので、結論を出すのはまだ早い!
次回は日常的な使い勝手を左右する操作のレスポンスや操作のしやすさなどをレポートする。こちらも選択を左右する重要なポイントだ。
コラム:録画機能付きテレビじゃダメなのか?
BDレコーダー特集としてはありえない疑問だし、すでに薄型テレビを持っている人ならば、わざわざ録画機能付きテレビに買い換える必要もない。
しかし、最近の録画機能付きテレビはかなり優秀で、レコーダー派である筆者でも、個室用に置いておくなら録画機能付きが良いかと考えてしまったりする。
それだけに、薄型テレビとレコーダーを同時に買う人は、録画機能付きテレビか薄型テレビ+レコーダーかを検討している人もいるだろう。そんな人のために簡単に双方のメリットを上げておくので参考にしてほしい。
まずはテレビ。最近はBDドライブ内蔵で、BDへの保存やBDソフトの再生が可能な機種もあるが、テレビの録画機能はあくまでも「タイムシフト」用で、保存などを考えずに見終わったら消すという使い方をする人に向いていると思う。
「ディスクに保存する人」はレコーダーを選んだ方がいい。編集機能をはじめ、ディスク保存のための機能はレコーダーの方が充実している。もしも、「録画機能付きテレビの方が接続も簡単だし、ディスク保存もしたい」という欲張りな人がいるなら、三菱電機のHDD、BD内蔵テレビ「BHR300」シリーズが一択だ(画面サイズは32Vと37V)。
また、薄型テレビは一度買ったら10年は使いたいもの。テレビも高機能化しているが、ネットワーク機能を含む新機能への対応はレコーダーなどを追加すれば補えるというのが筆者の考え方。それだけに10年後も現役でいるために吟味したい性能は「画質」のみだ。
テレビ録画機能は決して不可欠な機能ではないので、必要最小限の録画予約と再生がスムーズにできればよいと思う。多機能よりも快適な使いやすさ重視だ。このあたりの考え方も参考に、ベストな選択をしてほしい。
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