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まなめの「週刊Twitterなう!」 第14回

「目の前の木の枝、折れて落ちたなう」台風がTwitterを直撃

2009年10月14日 16時00分更新

文● まなめ

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ハッシュタグ付きで「つぶやく」授業(5日)

 「神は死んだ、というのはいかにも一神教の言葉だと思う #sfcssm」「エリンギで松茸風おこわを作った #sfcssm」「最近のテレビ番組のつまらなさは異常 #sfcssm」――。

 月曜のお昼に突然バズり出したハッシュタグ「#sfcssm」に多くのユーザーから「これは何だ?」と声が上がった。

バズる: Twitter上で広く話題になること。Twitterで多用されているキーワードを抽出するウェブサービス「buzztter」でバズワードの1つとして抽出されることから

ハッシュタグ「#sfcssm」で投稿された内容。一見するとバラバラでつかみどころのない発言ばかりに見えるが……

 通常、ハッシュタグは同じイベントに参加しているユーザーが感想を述べたり、一つのテーマについて討論したりするために使用されるが、「#sfcssm」では、ほとんどのユーザーの発言内容につながりがないように見えたことで、多くのユーザーを混乱させた。

 「#sfcssm」は、慶應義塾大学の熊坂賢次教授(@kumakenG)が社会構造分析の講義で使用したタグ。毎日1つ以上、50文字以上のtweet(発言)をすることが、講義の履修条件という。今週のテーマは「きょうの日本」ということで、履修者はさまざまな視点から思うことをつぶやいていた。

 履修者は「履修者じゃない友達数名から、あのタグなに? って聞かれたり、SFC外の人からも反応があったり、ばずってたり。なんかわくわくする!」と、自分たちのつぶやきから始まった話題の「爆発」に心を躍らせている様子だった。

慶應義塾大学・熊坂賢次教授のつぶやき。「密かに授業はスタートなう」のつぶやきから「#sfcssm」を使った新しい「授業」の試みは始まった

 一方、ハッシュタグを見ていたユーザーからは「講義の実験でTwitterを使うことにより、本来Twitterに来ないような層が利用を開始していて、なんていうかここだけ別世界」「これをこのあとどうするのが見所」といった声が上がった。

 このようにバズったり、履修者以外のユーザーが興味を示すなどの爆発を見せたが、熊坂教授の目的は「1週間分の<みんな>の呟きを重ねていくと、そこに先週の日本が浮かび上がれば成功」。その観点からは「まだまだ呟きが少ない」としている。

 しかし、履修者同士のつぶやきから「弁当を食べながら先週の日本について考える『弁当の日』を作るのはどうか」という声が挙がるなど、Twitterを使った講義の展開から目が離せなくなりそうだ。


はい倒れた! いま隣家の脚立倒れたよ!(8日)

 7日夜より日本列島を直撃した台風18号は、タイムラインも直撃したかのようにTwitterの話題を独占した。

台風が本州を直撃した時のbuzztter。さながらテレビの気象情報の台風レポートのように臨場感ある「中継」がタイムラインを駆け巡った

 「4階のベランダに壊れた傘が飛んできた」「家の前の道水没してる」「目の前の木の枝折れて落ちたなう」「はい倒れた!いま隣家の脚立倒れたよ!」など、各ユーザーが台風の被害状況をつぶやいていた。

 中でも頻繁に情報交換されていたのが8日朝の電車運行情報で、その情報は駅員よりも早くて正確な情報であるという声も挙がった。

 また、Twitterの速報性を利用した様々なサービスも登場。ハッシュタグ「#typhoon」を利用したTwitter内の情報共有をはじめ、Twitter上のつぶやきから台風情報を収集するツイフーン(Twiphoon)、台風の位置情報から今ココなう!(β)を利用してどこにいるかを知ることのできるサービス「今ココ台風」などが注目を浴びた。

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