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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第110回

真夏の海辺の町でくつろぐ猫たち

2009年07月16日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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真っ昼間に海沿いを散歩する猫。目的地はどこだったのか、こちらを意識して隠れちゃったのでわからず。でも海辺に猫は似合う(2009年6月 ニコン D90)

 函館の話(関連記事)の続きである。

 朝市に猫がいなければ海の近くへ、という話になり、市電に乗って海の方……埠頭や倉庫街のある港じゃなくて、観光客がいかないような漁港側、駅名でいえば終点の谷地頭へ向かう。どんどん観光ルートから外れていきます。

 路面電車を降り、iPhoneで地図を確認しながら海へ向かうと、案の定、小さな漁船が並んでいる漁村っぽい町。海がきれいで気持ちいい。海辺ではウミネコとカラスが餌を奪い合ってる。

 近所の漁師さんに「この辺に猫はいますかねえ」と尋ねると「そこら中にいくらでも。ほらあそこ」。振り返ると、黒猫がトトトトっと通りを横切っているではないか。

強い日差しの道路をとことこと渡る黒猫を発見。あれだけ黒いと暑いだろうに、気にせず渡っていったのである(2009年6月 ニコン D90)

強い日差しの道路をとことこと渡る黒猫を発見。あれだけ黒いと暑いだろうに、気にせず渡っていったのである(2009年6月 ニコン D90)

 いたじゃん。ここぞとばかりに追いかけていくと、狭い民家の隙間に入ってこっちをじろりと見たので、慌ててめいっぱいしゃがんで這いつくばって撮影(今回は普通の一眼レフだったので這いつくばらないとローアングルで撮れないのだ)。そのまま海の方へ行っちゃいましたとさ。

狭い日陰の路地を遠ざかりつつ、振り向いたところをパチリ。きれいな黒猫である。その向こうは海(2009年6月 ニコン D90)

狭い日陰の路地を遠ざかりつつ、振り向いたところをパチリ。きれいな黒猫である。その向こうは海(2009年6月 ニコン D90)

 海に向かったのを確認し、そっと回り込むと海辺をとことこと歩いてるではないか。近寄ると逃げちゃうので、望遠レンズにつけかえて、遠くからそっと撮影。かくして、海を背景にした海辺猫を撮れたのである(冒頭写真)。よかったよかった。

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