必要なパーツを吟味する
では、快適にDirectX 10をフルに楽しむためにはどんなPCパーツが必要なのかを列挙していこう。
まずは、ビデオカードだが、選ぶとすれば実売で3万円以上の製品を選びたい。GeForceなら、GTX 275以上、できればGTX 285、予算があればGTX 295まで視野に入れたい。ATI Radeonなら、HD 4870、HD 4890、HD 4870x2あたりが候補になるだろう。
CPUとマザーにどれだけの金額をかけるかが悩みどころ
続いてCPUだが、これもハイエンドであれば言うことなし!なのだが、さすがに10万円のCore i7-975 Extreme Editonを選ぶのは、コストパフォーマンスが悪い。しかし、Core i7-920(2.66GHz)、または、Core i7-950(3.06GHz)あたりは、パフォーマンス的に申し分なく、ゲーマーPCを構築する上で、第一候補に推したいCPUだ。
当然ながら、Core i7で使用できるマザーボードはIntel X58 Expressを搭載するものに限られる。どうせ選ぶなら、PCI Express x16スロットが複数あり、NVIDIA SLIもしくはATI CrossFireXを構築できるマザーボードを選んでおくと、後々パワーアップを図る際に選択肢が広くなるのでオススメだ。
もう少し安価に済ます、というならCore 2シリーズで3GHz以上の製品ならミドルハイクラスのゲーマーPCを構築する際には十分候補になる。Core 2 Duo E8600(3.33GHz)、またはCore 2 Quad Q9650(3.0GHz)あたりは選んでおきたい。今のところゲームに限って言えば、2コアのCore 2 Duoでも十分だが、ロストプラネットのようにCPUコア数で劇的に効くタイトルもあるので、予算に余裕があるならCore 2 Quadを選ぶのも間違いではない。しかし、Core 2 Quad Q9650とCore i7-920の価格はほとんど差がないため、Core 2 Quadをあえて選ぶ理由がやや薄いことも確かだ。
マザーボードの選択肢だが、Intel P45 Express、またはIntel X48 Expressしかない。NVIDIAチップセットのマザーボードも探せばまだあるものの、価格はIntel X58 Expressのマザーボードとほとんど変わりなく、さらにCore 2シリーズでのNVIDIA SLIの性能向上は、Core i7システムのそれに比べて低いため、積極的に選択する理由にしづらい。もっともIntel P45/X48 Expressのマザーボードでも、ATI CrossFireXを構築できるため、マルチGPUを試したいという要望にも応えることはできる。
AMDからCPUを選ぶとすれば、最近TDP95W版が出回り始めたPhenom II X2 945(3.0GHz)、もしくはPhenom II X4 955 Black Edition(3.2GHz)がオススメだ。
マザーボードは、Socket AM2(DDR2)とSocket AM3(DDR3)の二つの選択肢があるが、メモリを使いまわすならSocket AM2、そうでないならSocket AM3を選ぼう。Socket AM3でDDR3メモリを使った方が若干高速ではあるが、Phenom IIの場合は、コストパフォーマンスを優先して選びたいところだ。
チップセットは、AMD 790シリーズと、NVIDIAのnForce 980/780シリーズがあるものの、Core 2シリーズと同じ理由で、NVIDIA SLIのためにNVIDIAチップセットを搭載する製品をあえて選ぶ必要はないだろう。またAMD 790シリーズも、PCI Express x16スロットが複数あれば、標準でATI CrossFireXをサポートしているため、マルチGPUへの道は開けている。
(次ページへ続く)
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