米サン・マイクロシステムズは6月1日(米国時間)、ネットワークの新技術「Project Crossbow(プロジェクト・クロスボウ)」を搭載し、ストレージ/仮想化関連の機能を強化したOpenSolarisの新バージョン「2009.06」を発表した。
OpenSolaris 2009.06は、サンが開発したSolaris 10をベースに、同社やコミュニティが開発した新技術を搭載するオープンソースのオペレーティングシステム。CPUにIA32(x86/x64)およびSPARCをサポートしており、OpenSolarisのコミュニティサイトで公開するバイナリデータをダウンロードすれば無償で利用できる。
現在公開されているのは、x86/x64用のLiveCD、x86/x64用およびSPARC用のインストーラ。それぞれISOイメージとなっており、日本語を含む40ヶ国語以上に対応する。LiveCDをダウンロードしてCD-Rに書き込めば、HDDにインストールすることなく、手軽にOpenSolarisを体験することが可能だ。
Project Crossbowは、ネットワークインタフェースの負荷をマルチコア/マルチプロセッサのシステム上でスケーリングする機能を搭載。これにより、ネットワークの効率と性能が向上するという。
また、ストレージに関しては独自開発のファイルシステム「ZFS」がフラッシュメモリ(SSD)に対応する。フレッシュメモリをストレージのリード/ライト時のアクセラレータとして使うことが可能になり、これによりストレージプールの最適化が実現する。加えて、Windowsのファイル共有プロトコルである「CIFS(Common Internet File System)」のネイティブサポート、カーネルレベルでのiSCSIとFibre Channelブロックプロトコルのサポートなども行なわれる。