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デザインツールで変わる大学教育 第5回

意外に知らない、アドビの大学教育への取り組み

2009年05月28日 11時00分更新

文● チバヒデトシ

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プレゼンテーションと表現の問題


 これまで大学で教鞭をとられている方々に、大学教育における「情報デザイン」と、それを実現するためのツールについて聞いてきた。

 研究フィールドは異なるが、いずれにも共通して言えるのは、論文やレポートの提出だけなく、学生自身が自分の考えや研究成果を発表し、報告する「プレゼンテーション」を非常に重視しているということだ。

アドビ システムズ マーケティング本部 教育市場部 部長の増渕賢一郎氏

 ビジネスシーンと同様に、大学などの高等教育機関でも、オフィスアプリケーションが活用されている。例えば、ワープロソフトで文章を作成したり、Power Pointのスライドを見せるといった使い方である。しかし、筆者として印象的だったのは、こうした「型にはまった」プレゼンテーションだけではなく、さまざまな形の表現を模索している大学が多かったことだ。

 例えば、「Adobe Flash」や「Adobe Premiere Pro」などを使って、積極的に動画を利用する。また、プレゼンテーションツールの使用を禁じている教授もいた。「Adobe Illustrator」などのクリエイティブ・ツールだけで、オリジナリティーのある発表資料を作成するよう義務付けているのだ。このように表現の手段はさまざまであり、最適な伝え方は異なる。

 それではツールの開発元のアドビ システムズは、大学教育に対してどのような考えを持ち、どのようにコミットしていこうと考えているのだろうか? 教育市場を担当する同社増渕 賢一郎氏にお話をうかがった。

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