東海道新幹線 全17駅の待合室でも無線LANが利用可能に
N700系車内での無線LANサービスと同じタイミングで、東海道新幹線 東京~新大阪間の全17駅コンコース待合室でも無線LANが利用できるようになっている。しかし、一部の主要駅では今までも利用することができていたわけで、いわば従来のサービスが拡張されたともいえる。そこでまずは、今回のダイヤ改正前後で何が変わったのかを実際にサービスを提供する事業者ごとに整理してみたい。
2009年3月14日のダイヤ改正以前は、ドコモ公衆無線LANサービス(Mzone/mopera U)、BBモバイルポイントが主要6駅(東京駅、品川駅、新横浜駅、名古屋駅、京都駅、新大阪駅)で利用可能だったが、これが改正後は全17駅に拡大。フレッツ・スポットも主要6駅で利用可能だったが、こちらは全駅で利用可とはならず、特に変更点がない。ホットスポットとUQ Wi-Fiについては、改正前に全く使えなかったのが、新たに全17駅で利用可能となった。ホットスポットはウィルコム無線LANオプションのベースとなるサービスなので、ウィルコム的に見ると東海道新幹線関連のエリアは大幅に強化されたことになる。
イー・モバイル VS E700系の無線LAN 新幹線乗車中のデータ通信速度対決!
N700系の無線LANサービスはトンネル内でも安定した接続ができるのがセールスポイントだが、実際にワイヤレスWANサービスと比べてどのくらい優位性があるのだろうか。今回は、4月12日(日)の東京駅8:30発博多行き、のぞみ13号の16号車に乗車して、イー・モバイルのデータ通信サービスと比較してみた。なお、当日の車内の混雑状況は、指定席の窓側席はすべて埋まっていたが、通路側や中央の3人掛け席は空席が目立つレベルであった。
速度比較の方法は、似たような性能の2台のノートパソコンを並べて、一方ではN700系の無線LANサービスに、もう一方ではイー・モバイルに接続。東京~京都間でおよそ5分おきにブロードバンドのスピードテスト(「gooスピードテスト」)を同時に実施し、下り速度を記録した。今回は5分おきの測定なので、テスト開始から4分経っても終了しない場合はタイムアウト扱い(0Mbps)としている。
測定に用いた機材は、パナソニック製の「Let's note CF-R3F」(イー・モバイル:D01NE)と東芝製の「NB100/H」(内蔵無線LAN:Atheros AR5007EG)。無線LANサービスは、BBモバイルポイントを利用した。