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電脳コイル・磯監督とセカイカメラ・井口代表が語る、新しい現実

2009年04月24日 16時00分更新

文● 編集部

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「電脳コイル」磯光雄監督(左)と、iPhoneアプリ「セカイカメラ」を開発した頓智・(トンチドット)の井口尊仁代表(右)
「電脳コイル」DVD全9巻(発売元:バンダイビジュアル)

 今年3月、磯光雄監督のテレビアニメーション「電脳コイル」が第29回日本SF大賞を受賞した。

 ストーリーを特徴付けたのは、現実世界(アナログ)と仮想世界(デジタル)を重ね合わせて見られる「電脳メガネ」の存在だ。主人公の子どもたちは、電脳メガネをかけた世界の中で見えるモンスター(オバケ)と戦い、不可思議な事件に巻き込まれていく。

 発想は近未来的でありながら、その世界観はすぐそばで起きていてもおかしくないリアルなもの。どこにでもある日本の街角や神社などが舞台になっており、その「もうすぐ現実になるのではないか」という臨場感も面白さを生んでいる。

(C)磯 光雄/徳間書店・電脳コイル製作委員会

 折りしも受賞の1ヵ月前に発表されたiPhone用アプリに「セカイカメラ」がある。iPhoneで写真を撮るように目の前にかざすと、ふわふわ浮かぶ「エアタグ」と呼ばれるデータが見える。それをタッチすると、写真やテキストを読み書きできるというものだ。

 たとえばラーメン屋の軒先に「ここは絶対に醤油ラーメンがオススメ!」という書き込みをエアタグとして「貼り付ける」ことができる。エアタグのついたバッグをセカイカメラで見れば「どんなブランドの製品なのか」が分かる。エアタグを通じて現実世界と仮想世界をつなぐという仕組みだ。

2月に開催されたデモの様子。iPhoneで覗き込んだ空間に浮かんだエアタグをクリックすると、ウサギ型ガジェット「Nabaztag」の情報があらわれた。原理としては位置情報をGPSもしくはWi-Fi経由で特定し、サーバーサイドのデータを表示するというものだ

 今後は「エアキャラ」と呼ばれる仮想ペットを作る予定もあると言い、まさに「電脳メガネ」が現実化したようなアプリなのだ。開発したのは新興企業、頓知・(トンチドット)株式会社の井口尊仁(いぐち・たかひと)代表。アプリの公開は「2009年の暖かくなるころ」という。

 電脳コイルとセカイカメラ。かたやアニメ、かたやアプリとグラウンドはまったく異なるもの、2つの作品はどちらもアナログとデジタルを組み合わせた新しい面白さを持っている。

 磯監督と井口代表の2人はどう作品を形作り、そして互いの発想をどう感じているのか。対談を通じ、今まさに現実になりつつある「新しい世界」を作る共通の思想に迫った。

 なお今回の対談はソフトバンク株式会社の厚意により、セカイカメラのデモ環境が構築されている汐留社内カフェテリアをお借りして行なっている。

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