サイボウズ(株)は23日、(株)ウィルコムなど3社と共同で、グループウェアと携帯電話機を連携させた法人向けモバイルサービスを立ち上げると発表した。本日より10社を対象にテストサービスを開始する。
発表会場でのデモンストレーションの様子。右のグループウェアの内容を左の携帯電話機で表示している |
今回発表したモバイルサービスは、サイボウズとウィルコムのほか、サイボウズ子会社の(株)インフォニックス、(株)あゆみの4社で行なう。具体的には“サイボウズ Office”などのサイボウズ製グループウェアをベースに、
- 携帯電話で社内のグループウェアの情報を閲覧したり、修正したりできるシステム
- プッシュ型配信サービスなどの提供も可能なビジネス向け携帯電話用アプリケーション
- 携帯電話からシームレスに利用できるASPサービス
- 上記に特化した携帯電話機および通信サービス
をセットで販売するというもの。インフォニックスが課金や顧客サポート、端末・回線・顧客管理などのバックエンドサービスを行ない、ゆめみが携帯電話用のアプリケーション開発を担当。端末はウィルコムが提供する。
テストサービスのシステム概要 |
今回のテストサービスはサイボウズが選んだ10社に対し提供するもの。ユーザーは携帯電話からサイボウズが用意したリレーサーバーを経由し、社内ネットワークで稼動しているグループウェア(テストサービスでは“サイボウズ Office 6”となる)にアクセスできる。リレーサーバーと社内ネットワークとの接続はSSLで暗号化される。提供される携帯電話機は三洋電機(株)製造の『WX310SA』と、日本無線(株)製造の『WX310J』のいずれかとなる。今後はテストサービスのフィードバックを元に改良を進め、2006年末までに正式サービスに移行する予定だ。
サイボウズ代表取締役社長の青野 慶久氏 |
会見に臨んだサイボウズ代表取締役社長の青野 慶久氏は「(現状の携帯電話では)なかなか仕事はできない、という意味で、ビジネスマンが携帯を使う選択肢が非常に少ない」と普段から痛感していたという。今回のサービスにより「5年後にはビジネスマンがスケジュールをチェックしたり、メールを書いたりと、もっと携帯電話をビジネスで活用できる時代を作っていきたい」と抱負を語った。