2011年のアナログ放送停波を控えて
“地デジ”搭載がどんどん加速する!?
“2011年のアナログ放送停波”をアピールする浴衣姿の女子アナ6人!! |
次のキーワードは“地デジ”(地上デジタル放送)。2011年の地上アナログ放送の停波(配信停止)を控えて、昨年から地上デジタル放送の視聴・録画機能を持つパソコンが増えてきたことは、過去の【今週の特集】でも何回か取り上げている。
しかし、地上デジタル放送は、従来のアナログ放送と異なり、配信時点で強固なコンテンツ保護機能がかかっており、従来のように気軽に録画してほかのパソコンや携帯機器、AV機器などで視聴する、といった使い方ができないという“使い勝手の悪さ”が各方面から指摘されている。そのため、今年1月には(社)電子情報技術産業協会(JEITA)のデジタル家電部会 コンテンツ保護検討委員会がこうした規制の緩和、ユーザーの利便性向上を図る提言を行なっていることが発表されるなど、徐々に解消の方向に動き出している(関連記事)。
2006年春の地デジ対応パソコン総ざらえ
さて、2006年春のデスクトップパソコンのうち、地デジ対応モデルは5社9モデルを数える。
- 日本電気
- VALUESTAR W
- 富士通
- DESKPOWER LX
- 日立製作所
- Prius Deck P
Prius Air P
Prius One P - ソニー
- VAIO type R(CTOモデルで選択可能)
VAIO type H
VAIO type V - 東芝
- Qosmio G30
このうち特にこの春モデルで注力したと思われるのが、日立製作所とソニーだ。ソニーの“type R”はカスタマイズ時にはなるものの、両社とも3モデルずつラインナップしているからだ。なお、多くの地上デジタル放送対応製品がBSデジタル放送/110度CSデジタル放送を含むいわゆる“デジタル3波”対応なのに対して、日立のPriusシリーズは地上デジタル放送のみ対応となる。BSデジタルや110度CSデジタル放送にも興味のある方は注意が必要だ。
また、これらのモデルのうちソニー以外の4社製品では地上デジタル放送を録画した映像をSD品質にコンバートしてDVD(CPRM対応メディア)に書き出す機能を備えている(東芝のQosmioはソフトウェアを3月提供開始としている)。従来のように、録画したパソコンに溜め込み、録画時間が不足したら泣く泣く消すしかない、という不満が(多少は)改善されつつある。
では、主な地デジ対応パソコンのスペックを振り返ってみよう。
富士通/FMV-DESKPOWER LX
液晶ディスプレー一体型の“FMV-DESKPOWER LX”。内蔵HDDに記録しきれなくなっても、専用オプションの外付けHDD“メディアタンク”を使えば録画データを自動的に書き出して空き容量を作ることができる(最大10台まで接続可能) |
- 型番
- FMVLX90RD
- CPU
- Pentium 4 630-3GHz
- チップセット
- インテル915GV
- メモリー
- 512MB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大2GB
- 液晶ディスプレー
- 20インチワイドデジタルTFT液晶ディスプレー(一体型)
- 表示解像度
- 1366×768ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約300GB
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 地上デジタル/アナログ、BSデジタル、110度CSデジタル放送対応
- 拡張スロット
- PCカード TypeII×2、トリプルメモリーカードスロット
- 通信
- 10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×6、IEEE 1394×1、ビデオ入出力(コンポジット、S-Video)、オーディオ入出力(S/PDIF含む)
- 本体サイズ
- 幅622×奥行き270×高さ430mm
- 重量
- 約18.0kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
- 予想実売価格
- 28万円前後
- 出荷開始時期
- 発売中
日立製作所/Prius One P
一見すると液晶TVのようなフォルムの“Prius One P”。写真のワイドタイプ『AW37P』(地上デジタル対応)、『AW35P』(地上アナログ対応)のほか、縦横比4:3の『AW33P』(地上アナログ対応)もラインナップされている |
- 型番
- AW37P
- CPU
- Celeron M 380-1.60GHz
- チップセット
- インテル910GML Express
- メモリー
- 512MB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大2GB
- 液晶ディスプレー
- 20インチワイドスーパーラスタービュー液晶ディスプレー(一体型)
- 表示解像度
- 1360×768ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約320GB(約160GB×2)
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 地上デジタル/アナログ対応
- 拡張スロット
- PCI×2(空き0)、PCカード Type II×2、3メディア対応メモリーカードスロット
- 通信
- 10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×5、IEEE 1394×1、ビデオ入出力(コンポジット、S-Video)、オーディオ入出力(S/PDIF含む)
- 本体サイズ
- 幅506×奥行き198×高さ421mm
- 重量
- 約12.3kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
- 予想実売価格
- 27万円前後
- 出荷開始時期
- 発売中
ソニー/VAIO type H
デジタル放送対応モデルが充実した春モデル。写真はスリムデスクトップと液晶ディスプレーをセットにした“VAIO type H”『VGC-H72DB2R』 |
- 型番
- VGC-H72DB2R
- CPU
- Pentium D 820-2.80GHz
- チップセット
- インテル945G Express
- メモリー
- 1GB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大2GB
- 液晶ディスプレー
- 20インチワイドクリアブラック液晶ディスプレー(付属)
- 表示解像度
- 1680×1050ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約400GB
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 地上デジタル/アナログ、BSデジタル、110度CSデジタル放送対応
- 拡張スロット
- PCカード TypeII×1、4メディア対応メモリーカードスロット
- 通信
- 10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×4、IEEE 1394×2、デジタル出力(DVI-D、HDCP対応)、ビデオ入力(コンポジット、S-Video)、オーディオ入出力(S/PDIF含む)
- 本体サイズ
- 幅100×奥行き308×高さ415mm
- 重量
- 約9kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
- 予想実売価格
- 33万円前後
- 出荷開始時期
- 発売中
上記以外の各社の地デジ対応パソコン
前ページではViiv対応モデルとして紹介した“VALUESTAR W”の最上位モデルも地デジ対応パソコン |
ノートパソコンで唯一の地デジ対応モデル“Qosmio G30” |